ボローニャ楽派とは? わかりやすく解説

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ボローニャ楽派

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/09 16:35 UTC 版)

サン・ペトロニオ教会

ボローニャ楽派イタリア語: Scuola musicale Bolognese)は、17-18世紀のボローニャを中心に活動したバロック音楽の楽派。

概要

創始者はマウリツィオ・カッツァーティといわれている。カッツァーティはサン・ペトロニオ教会の楽長として、1657年から器楽による音楽会を開き、ボローニャの音楽シーン全体の重心を教会音楽から器楽曲へと移していった。カッツァーティの方針はジョヴァンニ・パオロ・コロンナ(1674-95)とジャコモ・アントニオ・ペルティ(1696-1756)という後任の楽長たちにも受け継がれ、1666年にはアカデミア・フィラルモニカが創設されている。アカデミア・フィラルモニカでは器楽によるソロ・コンチェルトのスタイルが作られた[1]。こうして1650年代から1750年代までボローニャと周辺の北イタリア作曲家たちは、器楽曲(特に独奏曲やトリオ・ソナタ協奏曲などのヴァイオリン音楽)を数多く残した。

特徴

ソロ・コンチェルトは4つの部分からなるソナタまたはシンフォニアから発生した。初期の例としてはカッツァーティの『トランペット・ソナタ Op.35』やアンドレア・グロッシの『トランペット・ソナタ Op.3』などがある。初期にはトランペットがもっとも重要な独奏楽器であったが、後にオーボエやヴァイオリンがそれに代わった[2]。最初の優れたヴァイオリン協奏曲としてジュゼッペ・トレッリによって書かれた『ヴァイオリンのための協奏曲 Op.6』があげられる。他にも1702年にジュゼッペ・マリア・ヤッキーニは最初のチェロ協奏曲(Op.4)を作曲した。後にアントニオ・ヴィヴァルディがこのジャンルを発展させた[3]

代表的な人物

またローマで活動したアルカンジェロ・コレッリは若いころにボローニャで学び[4]、「イル・ボロネーゼ」とのあだ名があった。

脚注

  1. ^ Riemann: Musiklexikon, S. 117 Archived 2013年11月11日, at the Wayback Machine.
  2. ^ ebda., S. 182 Archived 2013年11月11日, at the Wayback Machine.
  3. ^ ebda., S. 1042 Archived 2013年11月11日, at the Wayback Machine.
  4. ^ Allsop & Schmidt: Arcangelo und seine Zeit, S. 112

文献

  • Peter Allsop: Arcangelo Corelli und seine Zeit (= Grosse Komponisten und ihre Zeit). Herausgegeben von Birgit Schmidt. Laaber-Verlag, Laaber 2009, ISBN 978-3-89007-250-0.
  • Willi Apel: Die italienische Violinmusik im 17. Jahrhundert (= Archiv für Musikwissenschaft. Beihefte 21). Steiner, Wiesbaden 1983, ISBN 3-515-03786-1.
  • Alfred Baumgartner: Giorgio Buoni. In: Alfred Baumgartner: Der große Musikführer. Musikgeschichte in Werkdarstellungen. Band 2: Barockmusik. Kiesel, Salzburg 1981, ISBN 3-7023-4002-5, S. 403.
  • Gaetano Gaspari: La Musica in San Petronio. A continuazione delle memorie risguardanti la storia dell'arte musicale in Bologna. s. n., Bologna 1870, online.
  • Franz Giegling: Giuseppe Torelli. Ein Beitrag zur Entwicklungsgeschichte des italienischen Konzerts. Bärenreiter, Kassel u. a. 1949 (Zugleich: Zürich, Univ., Diss., 1947).
  • Lev Ginsburg: Giuseppe Tartini. Eulenburg, Zürich 1976, S. 21 ff.
  • Bolognesische Schule. In: Wilibald Gurlitt (Hrsg.): Riemann-Musik-Lexikon. Band 3: Sachteil A – Z. 12. völlig neubearbeitete Auflage in drei Bänden. Schott, Mainz u. a. 1967.
  • Siegfried Mauser (Hrsg.): Handbuch der musikalischen Gattungen. Band 4: Michael Thomas Roeder: Das Konzert. Laaber-Verlag, Laaber 2000, ISBN 3-89007-127-9.
  • Francesco Vatielli: Arte e vita musicale a Bologna. Studi e Saggi. Zanichelli, Bologna 1927.


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