ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん
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ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん | |
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ジャンル | 異世界ファンタジー |
漫画 | |
作者 | ぎばちゃん |
出版社 | (未出版) |
掲載サイト | Twitter[1] pixiv[2] ニコニコ静画[3] ジャンプルーキー![1] |
発表期間 | 2021年9月1日 - 2022年11月26日 |
巻数 | 全2巻(同人電子書籍) |
話数 | 全64話 |
漫画:カラー版 | |
作者 | ぎばちゃん |
出版社 | 集英社 |
レーベル | ヤングジャンプコミックスDIGITAL |
発売日 | 2023年12月19日 |
巻数 | 全1巻(電子書籍) |
その他 | 上記のフルカラー版 |
小説 | |
著者 | ぎばちゃん(原作) 綾坂キョウ(著) |
イラスト | ぎばちゃん |
出版社 | 集英社 |
レーベル | ダッシュエックス文庫 |
刊行期間 | 2023年12月22日 - 2024年12月25日 |
巻数 | 全2巻 |
漫画 | |
原作・原案など | ぎばちゃん・綾坂キョウ |
作画 | 細川真義 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 水曜日はまったりダッシュエックスコミック (ニコニコ静画内公式マンガ) |
レーベル | ヤングジャンプコミックス |
発表期間 | 2025年3月7日 - 連載中 |
その他 | 小説版のコミカライズ |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・ライトノベル |
ポータル | 漫画・ライトノベル |
ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん(ボロボロのエルフさんをしあわせにするくすりうりさん)は、ぎばちゃんによる日本の漫画およびそれを原作とするライトノベル。略称は「エル薬」と表記されている。
概要
2021年3月にイラストレーターである「ぎばちゃん」が、『なんやかんやで今は幸せな元奴隷のエルフさん』というタイトルでイラストをSNSに投稿したのが始まりだった。その後は、件のイラストを基にした前日譚にあたる[3]ような連作が、2021年9月よりWEB漫画として複数の非商業媒体で不定期連載された。そのひとつの漫画投稿サイトであるジャンプルーキー!(集英社)では2023年12月時点で100万PVを達成した[1]。連載していた媒体の他に、Kindleで電子の単行本化も個人によりで行われていたが[1]、集英社から商業化されフルカラー版の電子書籍が2023年12月19日より発売されている[4]。
2023年11月11日にはダッシュエックス文庫(集英社)より小説として書籍化。執筆は小説家の綾坂キョウが、監修・表紙や挿絵の描きおろしは当作品の原作であるぎばちゃんが担当する事となる。連載版完結までを軸として漫画で描写できなかった場面やリズレさん視点での物語などを加えて再構築されている[5]。さらに2024年12月25日に小説の2巻が発売。薬売りさんとリズレさんが結ばれ、新たな命を授かるまでの間を埋める一幕を書いたオリジナルストーリーが展開された。
2025年3月7日には上述の小説版を原作として、細川真義の作画によるコミカライズが水曜日はまったりダッシュエックスコミック(集英社)にて連載開始された[6][7]。
あらすじ
幼少時に奴隷として悪党に攫われ悪い金持ちによって心身ともにボロボロになって捨てられたエルフを買った薬売りさんがどうにかして治そうとするお話。
登場人物
- リズレさん
CV:本渡楓(小説版発売記念PV)
幼少期に攫われ、前の主人から非情な虐待を受け、心身共に酷い傷(ダメージ)を負っている。その後は捨てられる形で質屋に売り払われた所を薬売りさんと出会う。 心も深く傷つけられていたため、話すどころか殆ど無反応の状態で会話が出来なかった。後に精神面は多少回復し会話もできるようになったが、記憶喪失にもなっているため本名など素性は不明。それでも治療を決意している薬売りさんから、復活を込められた渾名「リズレ」を与えられた。
- 薬売りさん
- 静かな村で小さな薬屋を営んでいる男性
年齢や本名は不明。質屋に売り払われたエルフさんの凄惨な状態・このまま処置と保護をしなかった場合の行く末を考えた結果、購入(救命)を決意。 薬剤だけでなく、文献を基に歯医者などの知識・技能を発揮するといった優秀な腕をもつ。そして善良な精神も併せて、自分の医術を駆使し、何としてでもリズレさんを回復させようと懸命な治療を行っている。 物語が進むにつれ、世界観が中世ファンタジーとはいえど、”薬売り”だけでは説明しきれないような高度な戦闘(狩猟)技術、どことなく影が差す顔(過労?)、上記のように誠心誠意の治療はしているもののあくまで”一時的な患者と医者の関係”としてリズレさんとは一線を引いているなど、ただの”薬売り”ではなさそうだが・・・
- モネ
- 薬売りさんの集落の馴染みである「アネ」の娘。
薬売りさんの事を信頼している他、患者であるリズレさんに花冠をプレゼントしていた(モネからすれば「薬売りさんのお嫁さん」のようだ)。そのリズレさんが神経毒を盛られた時はアネと一緒に看病をしていた。
- アネ
- 薬売りさんの集落の馴染みである女性。一人娘の「モネ」がいる。
彼女もまた薬売りさんの事を信頼しており、神経毒を盛られたリズレさんの特効薬を作る素材を探すために家を空けた時に看病と様子見を快諾した。 夫は劇中未登場で、リズレさんも彼女を未亡人と思っていたらしく、「薬売りさんとお付き合いしているのでは?」と勘違いしたこともあったが、仕事で長期間留守にしているだけでちゃんと健在である。
- 質屋
- 物語の始まりの場所。
・・・とだけ書けば綺麗だが、実際は『お偉いさんからやっかいなモン(リズレさん)を押し付けられて困っていたのを薬売りさんに購入ないし処分』してもらおうとした人。 この世界において『エルフの肉体を素材とした万能薬』なる眉唾ものな話(薬売りさんは存在しないと断言)が世間一般にまで流布しているらしく、さらに『前の持ち主』に"凌辱”と薬売りさんに伝える。 彼としてはあくまで取引だったからか、薬売りさんも内密に済ませるためとはいえ、深く追求をしていない辺り、そこまでの悪人とまでは言い切れない模様。(というより、諸々の会話を考えるにこの世界におけるエルフ種族の社会的地位そのものに問題があるように見える)
- アダムスカ
- 肉体の研究のために「デミ・リッチ」という魔族になった元人間で、"不死の闇医者(しなずのもぐり)”の異名を持つ。通称アダム。体は少女だが、元は男性。
薬売りさんとは彼が幼いころ、知り合いの魔族に保護された頃からの付き合い。その時、彼の目を見て何かを感じ取っている。彼を「黒スケ」と呼ぶ。 変人ではあるが腕は確か。
- ゴーシュ
- アダムの従者。顔にツギハギのある巨漢。
- 魔族の男
- 薬売りさんの回想に登場する魔族の男性。天涯孤独で飢えに苦しんでいた少年(後の薬売りさん)を助けた。アダムとは古い馴染みの模様。
- マドリリ
- ドワーフ領の工業都市「ヴォルスティン」に住むドワーフの鍛造師。女性。
薬売りさんとは古い知り合い。回復してきたリズレさんの義肢を作るために薬売りさんは彼女の元を訪ねたのだが、大のエルフ嫌いであるため初めは断る。しかし、一緒に来たリズレさんの素直な人柄に触れたことで反省し、彼女の義肢を作る。
- イドリア
- 突然、薬売りさんの工房を襲撃してきたエルフの女性。
その正体はリズレさんことルミレア・シェラ・アゥスプルスの実妹。 リズレさんが良かれと思って自分の持つ力を込めて作った「歌唱石」の存在を知り、イルダ人(人間)に秘術を売り渡した咎人がいると探っていたところ、姉と再会。 姉が記憶を失っていることにショックを受けながらも、故意でないとはいえ秘術を外に出してしまったことで裁定を受けなければいけないリズレさんと、彼女の弁護を買って出た薬売りさんを止むを得ず里に連行する。
- ラドミア
- リズレさん(ルミレア)の実母。夫であるベルディスとはすでに死別している。エルフであるため見た目は非常に若い。
里でルミレアと再会し、彼女の体の状態から何かを察し、あるものを渡そうとする。一度は刑務局に阻まれてしまうが、最終的にそのあるもの=ベルディスの形見でもあるエルフの体内結晶を託す。この結晶はリズレさんを完治させるための秘薬「ハイポーション」の材料であり、見事彼女の体を治すことができた。
- シャクナ
- エルフの警兵長でイドリアの上司。
厳格な性格で、里に連行されたリズレさんと薬売りさんに問答無用で死刑を言い渡し拘束する。 しかし、程なくして自分とエルフに恨みを持つイルダ人に里が襲撃され(本人の独白から、昔イルダ人の村を焼き討ちしたことがあり、襲撃者はその生き残りだった模様)、殺されそうになるが九死に一生を得る。 その後はリズレさんと薬売りさんに恩赦を与え、自分の過去の行いを悔い、贖罪の日々を送っている。
脚注
- ^ “ダッシュエックス文庫 ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん 「傷ついた少女を癒す大人気ファンタジー、完全小説化!」”. アキバBlog (2023年12月21日). 2025年6月23日閲覧。
- ^ a b “ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん”. ニコニコ静画. 2025年6月23日閲覧。
- ^ “ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん カラー版”. 集英社. 2025年6月23日閲覧。
- ^ ぎばちゃん(インタビュアー:ふじいりょう)「ダークなファンタジー世界で読者を魅了! マンガ『ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん』が描く「敬虔さ」」『ガジェット通信』、2022年6月3日。オリジナルの2023年10月21日時点におけるアーカイブ 。2023年3月20日閲覧。
- ^ ダッシュエックス文庫編集部 [@dx_bunko]「\ニコニコ漫画にて新連載🎊🎉/小説①、②巻も大好評発売中の『ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん』二人の数奇な運命を描く異世界ファンタジーを拡大漫画化📣‼️✨是非ご一読&お気に入りを✨」2025年3月7日。X(旧Twitter)より2025年6月23日閲覧。
- ^ “『ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん』のコミカライズ連載が開始”. ラノベニュースオンライン (2025年3月10日). 2025年6月23日閲覧。
外部リンク
- 作品リンク
- ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん - pixivでの目次
- ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん - ニコニコ静画
- ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさん - ニコニコ静画(小説のコミカライズ版)
- 作者リンク
ぎばちゃん (Gibachan)
- ボロボロのエルフさんを幸せにする薬売りさんのページへのリンク