ベーテヴァイツゼッカーの公式とは? わかりやすく解説

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ベーテ・ヴァイツゼッカーの公式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/14 15:40 UTC 版)

ベーテ・ヴァイツゼッカーの公式 (ドイツ語: Bethe-Weizsäcker-Formel[1]) とは、液滴模型に従って核の結合エネルギーを説明する公式である。結合エネルギーは、負の位置エネルギーと考えることもできる。液滴モデルでは、核子があつまって荷電非圧縮液体となっていると考える。

この半経験的公式は、1935年にカール・フリードリヒ・フォン・ヴァイツゼッカーが最初に確立した。1936年、ハンス・ベーテによる改良版が公開されたことで広く普及した[2]ヴァイツゼッカーの公式、または半経験的質量公式と呼ばれることも多い[3]

公式

核図表方式で表わした、ベーテ・ヴァイツゼッカーの公式に従う核子毎の結合エネルギー(青が低く、黄が高い)。

ある原子核N 個の中性子Z 個の陽子をもち、従って A = N + Z 個の核子を含んでいるとすると、その核子の結合エネルギー EB を五つの項で表わすことができる。核子数 A≈30 までは公式は正しい傾向を再現し、それより大きい核では実際の結合エネルギーとのずれは1%未満にとどまる[4]。より小さい核についてはずれが見られ、この公式を当てはめることはできない。

厳密に言えば、原子核と電子との結合エネルギーも考慮する必要がある。原子質量は、電子と原子核との結合エネルギーにより常に原子核質量と Z 個の電子の質量の和よりも小さくなる。ただし、この結合エネルギーは典型的には数 keV 程度である。原子核の結合エネルギーは MeV 以上であるので、それにくらべれば電子との結合エネルギーは、すくなくともこの公式で扱える精度では無視してかまわない。

総結合エネルギー

原子核の総結合エネルギーは、次のような五つの寄与の総和として表わされる。




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