ピロリン酸塩とは? わかりやすく解説

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ピロリン酸塩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/05 23:40 UTC 版)

ピロリン酸塩
識別情報
PubChem 644102
ChemSpider 559142
E番号 E450 (増粘剤、安定剤、乳化剤)
DrugBank DB04160
KEGG C00013
ChEBI
特性
化学式 P2O74−
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ピロリン酸塩(ピロりんさんえん、ピロ燐酸塩、pyrophosphate)とはピロリン酸則ち二リン酸(diphosphate)の塩(えん)或いは陰イオン(ピロリン酸イオン)P2O74−を指す。溶液中ではピロリン酸イオン、各種ピロリン酸水素イオンまたは加水分解によって生じるピロリン酸などとして存在する為、日本語では単に(総称的に)ピロリン酸と参照されることが多い(寧ろピロリン酸イオンとしての存在は稀)が、このような生化学における分子動態を論ずる文脈では、英語で言及する場合ピロリン酸分子を指すpyrophosphoric acidではなく(総称的に)pyrophosphateの語が用いられ、これは日本語のピロ燐酸塩を指しているという訳ではない。以下の言葉使いもその通りである。

食品添加物として、二リン酸類はE450として知られている。具体的な塩としてはナトリウム塩やカリウム塩が存在する。

化学

ピロリン酸は初めはリン酸を加熱することによって調製されていた(pyro-はギリシャ語で火を意味する)。よい錯化剤であり、工業化学において様々な用途で使用されている。ポリリン酸類に含まれる最も小さな単位である。

ピロリン酸という用語は、ジメチルアリル二リン酸 (dimethylallyl pyrophosphate) のように無機リン酸と生物化合物との縮合により生成するエステルの名称でもある。この結合は高エネルギーリン酸結合とも呼ばれている。

ピロリン酸テトラエチルの合成は、1854年にPhilip de Clermountによってフランス科学アカデミーの会合で初めて発表された。

生化学

ピロリン酸は生化学において非常に重要である。アニオンP2O74−PPiと略記され、細胞中で起こるATPAMPへの加水分解によって生成する。




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