ビス(クロロメチル)エーテルとは? わかりやすく解説

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ビス(クロロメチル)エーテル

分子式C2H4Cl2O
その他の名称sym-ジクロロメチルエーテル、sym-Dichloromethyl etherBis(chloromethyl) ether、クロロメチルエーテル、Chloromethyl ether、BCME
体系名:ビス(クロロメチル)エーテル


ビス(クロロメチル)エーテル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/21 14:40 UTC 版)

ビス(クロロメチル)エーテル
物質名
識別情報
ECHA InfoCard 100.008.030
KEGG
CompTox Dashboard (EPA)
特性
化学式 C2H4Cl2O
モル質量 114.96
示性式 ClCH2OCH2Cl
外観 無色液体
密度 1.315, 液体
融点

−41.5

沸点

106

出典
ICSC 0237
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

ビス(クロロメチル)エーテル (bis(chloromethyl) ether) とは、有機ハロゲン化物で、エーテルの一種。有機合成試剤として芳香族化合物のクロロメチル化反応などに用いられる。BCME と略称される。

調製

パラホルムアルデヒド塩化水素クロロスルホン酸から合成される[1]

用途

ルイス酸や強ブロンステッド酸とともに用いることで、芳香環を求電子的にクロロメチル化する。

ほか、エーテル構造「」のビルディングブロックとして用いられる。

安全性

眼や呼吸器に刺激をもたらし、さらに発癌性が知られるため、日本では労働安全衛生法における製造等禁止物質に該当しており、都道府県労働局長の許可を受けた試験研究用途以外は製造・輸入・譲渡・提供・使用が禁止されている[2]。米国EPA極めて危険有害な物質の一覧にも掲載される。

脚注

  1. ^ Buc, S. R. "1,1'-Carbonyldiimidazole." Organic Syntheses, Coll. Vol. 4, p.101 (1963); Vol. 36, p.1 (1956). オンライン版
  2. ^ 労働安全衛生法施行令 第十六条 第六号

参考文献

  • Merriman, G. H.; Itsuno, S. in "Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis"; Paquette, L. A. ed.; Vol. 1, pp. 446; John Wiley & Sons: New Jersey, 2003.


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