ディファレンシャルスパイダー

大車林

ディファレンシャルスパイダー

英語 differential spider

傘歯車式差動装置において、4ピニオン式の場合に、4個のピニオンを支持する十字シャフトをいう。普通は2ピニオン式で、2個のピニオンを1本のシャフトの両端に支持しているが、ハイパワー車になると2個のピニオンでは強度不足となり、4個のピニオンを採用している。4ピニオンにすると、ピニオン1個の負荷は半減し強度に余裕が出る。ピニオンに作用する力の釣り合いは、滑車に作用する力の釣り合いと同じで、ピニオン中心部にはサイドギヤとの噛み合い力の倍が作用して大きな力となり、シャフトに反力が作用する。なおピニオンに噛み合うサイドギヤは、ピニオンの約1.5倍の直径があり、中心には力が作用しないので、強度的に問題はない。

参照 2ピニオン式差動装置

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。