テレビの中に住む女とは? わかりやすく解説

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テレビの中に住む女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/11 05:31 UTC 版)

テレビの中に住む女
The Idiot's Lantern
ドクター・フー』のエピソード
本エピソードでのローズの衣装
話数 シーズン2
第7話
監督 ユーロス・リン英語版
脚本 マーク・ゲイティス
制作 フィル・コリンソン英語版
音楽 マレイ・ゴールド
作品番号 2.7
初放送日 2006年5月27日
2007年1月30日
エピソード前次回
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闇の覚醒
ドクター・フーのエピソード一覧

テレビの中に住む女」(テレビのなかにすむおんな、原題: The Idiot's Lantern)は、イギリスのSFテレビドラマ『ドクター・フー』のシリーズ2第7話。2006年5月27日にBBC Oneで初めて放送され、脚本はマーク・ゲイティス、監督はユーロス・リン英語版が務めた。

本作の舞台は1953年のロンドンで、エリザベス2世の戴冠式の頃である。本作では肉体を持たない異星人のワイアが、テレビの視聴者の精神からエネルギーを消費して肉体を復活させようとする。

製作

マグパイテレビ店

「テレビの中に住む女」の脚本は、9代目ドクターのエピソード「にぎやかな死体」や複数のスピンオフオーディオや小説を執筆したマーク・ゲイティスが担当した。原題 The Idiot's Lantern は脚本家のグレース・ロバーツ英語版が提案し、これは彼の父が実際にテレビをそう呼んでいたことに由来する[1]

本作のロケ地はロンドンのマズウェルヒル英語版で、第2ユニット撮影はアレクサンドラ・パレス周辺で行われた。マグパイテレビ店の外装はカーディフのブレンヘイム・ロードで撮影された[2]

本作に関連するゲーム "Magpie Online Archive" はプレイヤーがBBCテレビの履歴のさまざまなクリップを検索して、ワイアが残したメッセージを探すファイル共有アプリケーションである。それまでのゲームとは異なり、『ドクター・フー』の公式Webサイトからのみアクセスできる。

キャスト

トミー・コノリーを演じたローリー・ジェニングス英語版は、ビッグ・フィニッシュのオーディオ I, Davros: Innocence で10代のダヴロスを演じた[3]。トミーの祖母を演じたマーガレット・ジョン英語版は、1968年に2代目ドクターの Fury from the Deep でミーガン・ジョーンズ役を演じていた。

放送

当夜の視聴者数は632万人、最高で778万人に達し、番組視聴占拠率は32.2%であった。最終数値は676万人で、その日最も視聴された番組となった[4]。視聴者評価指数英語版は84を記録した[5]。本作はイギリスでは2006年7月に「サイバーマン襲来」「鋼鉄の時代」と共に通常版DVDでリリースされた。

日本ではNHK BS2で2007年1月30日に[6]NHK教育で2008年1月22日に放送された[7]2011年3月26日には LaLa TV で放送された[8]

評価

「テレビの中に住む女」の評価は賛否両論となった。SFXのイアン・ベリマンは「テレビの中に住む女」を5段階評価で4と評価し、物語の主軸をかなり実質的ではないと呼び、全て説明されることを好む視聴者を喜ばせないだろうと指摘した。しかし、彼は本作を楽しめるとして、ユーロス・リンの監督としての技量を褒めた。ベリマンは本作のハイライトは家族のサブプロットであると考えた[9]IGNのアフサン・ハクは本作を10段階評価で6.8とし、複数の論理的欠陥を見出して本作をわずかながらに面白いと評価した[10]デジタル・スパイ英語版の批評家デック・ホーガンは、「テレビの中に住む女」は類似したプロットであると感じたゲイティスの『ドクター・フー』の脚本「にぎやかな死体」の後ではがっかりするものであるとし、『ドクター・フー』そのものというよりもその模倣であるとも綴った。また、彼はワイア役のマクリーン・リップマン英語版の演技を気に入らず、キャラクターに脅威が欠けていたと言い、トミーの父のサブプロットを"五月蠅い"と感じた[11]ガーディアンのスティーブン・ブルックは本作をシリーズで最も好きでないエピソードと呼び、クレバーすぎる上に模倣の度が過ぎるとした[12]

出典

  1. ^ Andrew Pixley (2006). “The Idiot's Lantern”. Doctor Who Special Edition No. 14 – the Doctor Who Companion: Series Two: 62–69. 
  2. ^ Blenheim Road”. The Locations Guide. 2019年12月25日閲覧。
  3. ^ 1.1 I, Davros – Innocence”. Big Finish Productions. 2012年4月27日閲覧。
  4. ^ weekly report”. BARB. 2007年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年12月26日閲覧。
  5. ^ “none”. Doctor Who Magazine: Series Two Companion (Royal Tunbridge Wells, Kent: Panini Comics) (14 – Special Edition). (9 November 2006). 
  6. ^ 番組表検索結果”. NHK. 2019年12月25日閲覧。
  7. ^ 放送予定”. NHK. 2008年2月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年12月25日閲覧。
  8. ^ LaLa TV 3月「魔術師 マーリン 2」「ドクター・フー 1&2」他”. TVグルーヴ (2011年1月21日). 2020年2月21日閲覧。
  9. ^ Berriman, Ian (2006年5月28日). “Doctor Who 2.7 The Idiot's Lantern”. SFX. 2012年4月29日閲覧。
  10. ^ Haque, Ahsan (2006年11月13日). “Doctor Who: "The Idiot's Lantern" Review”. IGN. 2012年4月29日閲覧。
  11. ^ Hogan, Dek (2006年5月28日). “Unwire The Doctor”. Digital Spy. 2012年4月29日閲覧。
  12. ^ Brook, Stephen (2006年7月10日). “Doctor Who: that was the year that was”. The Guardian. 2012年4月29日閲覧。



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