チェロソナタ第1番_(サン=サーンス)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > チェロソナタ第1番_(サン=サーンス)の意味・解説 

チェロソナタ第1番 (サン=サーンス)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/07/27 09:33 UTC 版)

チェロソナタ第1番Première Sonate pour Violoncelle et Pianoハ短調 作品32は、カミーユ・サン=サーンスによる1番目のチェロソナタである。

概要

サン=サーンスが充実した作品を数多く生み出していた時期である1872年に書かれ、同年の12月7日国民音楽協会の演奏会において初演された。翌1873年には出版され、友人のチェロ奏者ジュール=ベルナール・ラセール (Jules-Bernard Lasserre) に献呈された。

力強い響きや情熱的な表現が多く、ハ短調という調性も相まって、サン=サーンスには珍しくベートーヴェンを思わせる峻厳な印象を与える作品である。

構成

第1楽章

アレグロ、ハ短調、3/4拍子。ソナタ形式。序奏はなく、ピアノチェロのユニゾンで第1主題が武骨に提示される。第2主題は変ニ長調で出る。

第2楽章

アンダンテ・トランクイロ・ソステヌート、変ホ長調、4/4拍子。三部形式。ゆるやかな16分音符のスタッカートに乗って穏やかな旋律(サン=トギュスタン教会でのオルガンの即興演奏で生まれたものを元にしている)が歌われる。主部が再現される際には32分音符のパッセージが絡み付く。

第3楽章

アレグロ・モデラート、ハ短調、2/4拍子。ロンド形式。ピアノが終始無窮動的に動く、情熱と焦燥にあふれたフィナーレ。

現行の第3楽章は初演の際とは異なるものである。シャルル=マリー・ヴィドールによると、初演が成功に終わった後、サン=サーンスは客席にいた母にフィナーレを気に入っていないことを伝えられ、新しく第3楽章を書き直したという。

参考文献

  • ミヒャエル・シュテーゲマン、西原稔訳『サン=サーンス』音楽之友社、1999
  • Sabina Teller Ratner Camille Saint-Saëns 1835-1921: The instrumental works Oxford University Press, 2002

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「チェロソナタ第1番_(サン=サーンス)」の関連用語

チェロソナタ第1番_(サン=サーンス)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



チェロソナタ第1番_(サン=サーンス)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのチェロソナタ第1番 (サン=サーンス) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS