ダブルアーム・スープレックスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ダブルアーム・スープレックスの意味・解説 

ダブルアーム・スープレックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 07:36 UTC 版)

ダブルアーム・スープレックスDoublearm Suplex)は、プロレス技の一種である。バタフライ・スープレックスButterfly Suplex)とも呼ばれている。日本名は人間風車(にんげんふうしゃ)。

かけ方

前屈みの相手の前に立った体勢から相手の両腕をリバース・フルネルソン(相手の両腕を背面に「く」の字になるように自分の腕を絡めて曲げる)にとり、やや腰を落とした後、相手を持ち上げながら後方へ反り返り、相手を背面から後方に叩きつける。そのままブリッジを崩さずにフォールを奪うホールド式もある。

ヨーロピアンスタイルと呼ばれる本来の投げ方は、相手の上半身をリバース・フルネルソンの形で捕らえて完全に体をブリッジする寸前に両腕のクラッチを切って後方へと反り投げる。日本では後方へと反り投げる際の軌跡がまるで風車が回転するかのようであることから、人間風車(にんげんふうしゃ)と呼ばれることがある。ホールドした場合は人間風車固め(にんげんふうしゃがため)と呼ばれる。

アメリカンスタイルと呼ばれる投げ方は、相手の上半身をリバース・フルネルソンに捕らえて体をブリッジさせる際に両腕のクラッチを切って後方へと反り投げる。ブリッジをさせる際に左腕のクラッチを切って右腕のクラッチは完全に切らないで相手の左腕と交差させた状態で自身の体を180度左回転して後方へと投げる場合もある。軌跡が大きくなり、見栄えがするため、現在のプロレス界ではアメリカンスタイルが主流になっている。

創始者

ダブルアーム・スープレックスの原型は反り投げ[1]と言われるショルダー・スルーのような投げ技でギディオン・ギダが使用していた。ギダと一緒にサーキットしていたビル・ロビンソンが彼流にアレンジして開発したのがダブルアーム・スープレックスである。但し、ロビンソンは「ギディオン・ギダが五輪でもダブルアーム・スープレックスをきめている。実戦(レスリングや総合格闘技)でも使用可能」と説明している[2]

応用技として相手をコーナー最上段に座らせて自身もコーナー最上段もしくはセカンドロープに登って仕掛ける雪崩式がある。

主な使用者

ヨーロピアンスタイル
アメリカンスタイル

派生技

ダブルアーム・スープレックス・ホールド

ダブルアーム・ホールドバタフライ・スープレックス・ホールド人間風車固め(にんげんふうしゃ がため)、風車固めなどとも呼ばれる。ヨーロピアンスタイルのダブルアーム・スープレックスで投げ、相手のリバース・フルネルソンのクラッチを離さず、投げたあとブリッジを維持しながら腕のクラッチもそのままの状態で、ピンフォールする。投げたあと、リバース・フルネルソンのクラッチ位置を相手の両肩がマットにつくように調整する必要がある。前田明がマスターした12種類のスープレックスの中では、リバース・アームサルトと呼ばれていた。

全盛期の渕正信デイビーボーイ・スミスが得意とした。とくに渕はフィニッシュ技としても使用し、第10代世界ジュニア王者時代には、バックドロップ延髄斬りとともにメインのフィニッシュとしていた。

飛龍風車固め

藤波辰爾のオリジナル技。ヨーロッパスタイルで投げたあとにクラッチを解かず、ブリッジをした状態のままギブアップを奪う。

羽折式風車固め

大仁田厚全日本プロレス時代、まだ膝を負傷する前に使用していたオリジナル技。藤波の飛龍風車固めに似ているが、アメリカンスタイルで投げたあと、相手を尻餅させた状態でクラッチを解かずにブリッジをしたままの状態でギブアップを奪う等、若干の違いがある。

ロコモーション・ダブルアーム・スープレックス

ダブルアーム・スープレックスで相手を投げた後、ホールドを解かないまま起き上がりこぼし式で連続でリズミカルに投げる。ホールドしたまま繰り返し投げつけるため、相手は満足に受け身が取れない。長谷川咲恵が得意技としていた。

脚注

  1. ^ スープレックス系全般を反り投げともいうが、それとは別の技である。
  2. ^ 別冊宝島』824号「男を鍛える本【速効編】」109Pより。

関連項目


ダブルアーム・スープレックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/09 13:51 UTC 版)

羽交い締め」の記事における「ダブルアーム・スープレックス」の解説

ビル・ロビンソンオリジナル技相手両腕リバース・フルネルソン固めて相手持ち上げながら後方反り投げる。主な使用者鈴木秀樹

※この「ダブルアーム・スープレックス」の解説は、「羽交い締め」の解説の一部です。
「ダブルアーム・スープレックス」を含む「羽交い締め」の記事については、「羽交い締め」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ダブルアーム・スープレックス」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ダブルアーム・スープレックス」の関連用語

ダブルアーム・スープレックスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ダブルアーム・スープレックスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのダブルアーム・スープレックス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの羽交い締め (改訂履歴)、佐山聡 (改訂履歴)、ゲイブリエル・キッド (改訂履歴)、ビル・ロビンソン (改訂履歴)、EVIL (改訂履歴)、安田忠夫 (改訂履歴)、AKIRA (プロレスラー) (改訂履歴)、船木誠勝 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS