ソ連鉄道人民委員部AA20形蒸気機関車とは? わかりやすく解説

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ソ連鉄道人民委員部AA20形蒸気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/31 22:27 UTC 版)

ソ連国鉄AA20形蒸気機関車
試運転中のAA20形
基本情報
運用者 ソ連運輸通信省(ソ連国鉄)
製造年 1934年
製造数 1両
主要諸元
軸配置 2G2
軌間 1,520mm
全長 33,700mm
機関車重量 206t
動輪径 1,550mm
シリンダ
(直径×行程)
740mm × 810mm
ボイラー圧力 17kg/cm2
火格子面積 14.0 m2
燃料 石炭
備考 数値は[1]に基づく。
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AA20形ロシア語: АА20)は、1934年ソ連鉄道人民委員部が試作した蒸気機関車。関節式機関車デュープレックス式機関車英語版を除き、史上最多の動輪数(7軸)を持つ蒸気機関車であった[1]

概要

最大軸重20tという制限があるソ連の線路上で、3,000tの石炭列車を単機で牽引するという計画のため試作された車両。低品質の石炭を使用するため燃焼用の長大なボイラーが必要となった事から、軸重制限を超えないようにするため動輪数が7軸となった。曲線通過時の対策のため第3~5軸をフランジレスにする、一部の連結棒を自在継手にするなどの工夫が取られていた[1]

なお形式名のうち「AA」はソ連政治家でありAA20形の製造に協力したアンドレイ・アンドレーエフ(Андре́й Андре́евич Андре́ев)に由来し、「20」は最大軸重(20t)を指す。

運用

製造後は試運転が実施されたものの、曲線走行時にレールに対する横圧が大きく、ポイントを破損するなどの被害が生じた。更に機関車そのものの巨大さ故に転車台に乗せる事が出来ず、車庫への保管も出来なかった。その結果、AA20形の開発は中止となった[1]

その後は僅か1年の運用の後1935年をもって使用が中止された。以降は25年以上にわたり側線に留置され、1960年頃に解体された。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 久保田博 1999, p. 241.

参考文献




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