スロットアンテナとは? わかりやすく解説

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スロットアンテナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/30 00:09 UTC 版)

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スロットアンテナは、無線通信アンテナの一種である。超短波以上の周波数において用いられる。導波管スロット(細長い切り抜き)を設けた形と、金属板にスロットを設けた形がある。

導波管スロットアンテナ

構造は、水平に設置した、断面が方形の導波管の側面に、1/2波長の間隔でスロットを設けたものである。スロットは垂直方向からわずかに(15度以下)傾斜しており、隣接するスロットはそれぞれ傾斜が逆向きになっている。スロットによって導波管の表面を流れる電流が断ち切られ、その部分に電界が生ずる。スロットの傾斜により、隣接するスロット同士で電界の垂直成分を打ち消しあうので、全体として電界の水平成分だけが重ね合い、導波管に垂直な方向に鋭い指向性が得られる。

給電は導波管の中央部からも、一端からも行うことができる。

金属板によるスロットアンテナ

高さ1/2波長、幅3/4波長の垂直に設置した金属板(または金属箔、網)の中央に、幅1/2波長、高さ約0.01波長のスロットを設けたものである。スロットの長辺の中央の2点、あるいは中央から少しずらした位置に給電する。インピーダンスは約530Ωとされている。3エレメントの八木・宇田アンテナに相当する利得がある。

金属板を円筒形に丸めたシリンドリカル・スロットアンテナもある。多数のループアンテナスタックにしたものと同じ形になり、利得が高い。

意図しないスロットアンテナ的作用

機械装置の金属箱の隙間、あるいは金属板の継ぎ目などが、偶然にスロットアンテナの作用を果たし、意図しない周波数帯域の電磁ノイズを強く放射したり、逆に特定の周波数帯域の電磁ノイズを拾い易くなることがある。この場合は、金属間の隙間を電気的に閉じることで対処できる。

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