ジュベイナとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ジュベイナの意味・解説 

ジュベイナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/01 00:01 UTC 版)

加工されたジュベイナと未加工のジュベイナ
ジュベイナを振りかけたラビオリ

ジュベイナマルタ語: Ġbejna、複数形:Ġbejniet)は、ゴゾチーズ(Gozo Cheese)とも呼ばれるマルタ共和国ゴゾ島に起源を有するチーズ[1]

円形に形成されることが多いチーズで、原料は羊乳山羊乳に塩とレンネットを加えたものである[2]。法的には、使用される乳としてこの2種のいずれかか混合によるものに限定されている[3]。一方、マルタでは19世紀末から20世紀初頭にかけて未殺菌の乳(当時、ヤギから路上で山羊乳を絞り販売する習慣があった)によるブルセラ病が流行しており[4]、ジュベイナに起因する症例の報告も存在する[5]。このような細菌に対する対策として、パスチャライゼーションした牛乳で製造される場合もある[6]

マルタの欧州連合加盟に際し、イルコッタ(乳と海水から作られるカード状のチーズ)と共に伝統的なチーズとして保護された[7]

フレッシュチーズ(friskiまたはtal-ilma)、塩漬け(maħsulin)、ハーブを加えたもの(mħawrin)、乾燥させ塩を加えたもの(moxxi)、さらに胡椒や酢を加えたもの(tal-bżar)などの種類が知られている[2]。フレッシュなものはモッツァレッラに類似し、乾燥させたものはスパイシーである。ピザに載せられたりパスタに混ぜて用いられる場合もある[8]

出典

  1. ^ Anton F. Attard. “GOZO'S TRADITIONAL CRAFTS & DELICACIES”. aboutmalta.com. 2015年7月8日閲覧。
  2. ^ a b FAQ”. ベンナ. 2015年7月9日閲覧。
  3. ^ Regolamenti tal-2012, dwar il-Produzzjoni u l-Bejgħ tal-Ġbejna u Prodotti tal-Ħalib (Production and Sale of Ġbejna and Diary Products Rules, 2012 )” (PDF). マルタ共和国. pp. 12947-12964 (2012年11月16日). 2015年7月9日閲覧。
  4. ^ Vassallo, D. J. (1996). “The saga of brucellosis: controversy over credit for linking Malta fever with goats’ milk.”. ランセット 348: 804–808. doi:10.1016/s0140-6736(96)05470-0. 
  5. ^ 未殺菌乳製品によるブルセラ症-英国”. 国立感染症研究所感染症情報センター 病原微生物検出情報事務局 (1995年). 2015年7月9日閲覧。
  6. ^ 例:Benna’s Gbejniet Friski now on the market, 10th March 2010”. ベンナ (2010年3月18日). 2015年7月9日閲覧。
  7. ^ Edward Demicoli、Carmel Attard (2003-02). “The safety of agricultural food”. Aggornat Special Edition (22): 2. http://www.meusac.gov.mt/file.aspx?f=1848 2015年7月9日閲覧。. 
  8. ^ Malta – a lot of a good thing”. ジェイミー・オリヴァー (2014年1月9日). 2015年7月9日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ジュベイナ」の関連用語

ジュベイナのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ジュベイナのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのジュベイナ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS