グレイシャー・キンケリンの定数
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/01 08:45 UTC 版)
数学において、グレイシャー・キンケリンの定数(Glaisher–Kinkelin constant)、またはグレイシャーの定数は、K関数やバーンズのG関数に関連する数学定数であり、通常Aとかかれる。この定数は特にガンマ関数や、リーマンゼータ関数などに関係する多くの和や積分に出現する。なお、この定数の名前の由来は数学者であるジェームズ・ウィットブレッドリー・グレーシャーとヘルマン・キンケリンである。
グレイシャー・キンケリンの定数の近似値は次の通りである。
オンライン整数列大辞典の数列 A074962.
定義
グレイシャー・キンケリンの定数は、
の極限である。ここで、はK関数である。この式をよく見ると、これはスターリングの近似との類似性が見つかる。
πは階乗、Aは階乗の類似物であるK関数
により表されている。
バーンズのG関数、 (ここで
はガンマ関数)を用いた、以下のような式もある。
.
グレーシャー・キンケリン定数はリーマンゼータ関数の微分の特定の値の評価に現れる。
ここで、はオイラーの定数である。後の式は、グレーシャーにより見つけられた以下の無限積を与える。
以下は、この定数を含むいくつかの積分である。
この定数の級数表現は、ヘルムート・ハッセにより与えられた、リーマンゼータ関数のための級数から生じる。
参考文献
- Guillera, Jesus; Sondow, Jonathan (2005年). “Double integrals and infinite products for some classical constants via analytic continuations of Lerch's transcendent”. arXiv:math.NT/0506319.
- Guillera, Jesus; Sondow, Jonathan (2008). "Double integrals and infinite products for some classical constants via analytic continuations of Lerch's transcendent". Ramanujan Journal 16 (3): 247–270. doi:10.1007/s11139-007-9102-0. (Provides a variety of relationships.)
- Weisstein, Eric W., "Glaisher–Kinkelin Constant" - MathWorld.(英語)
- Weisstein, Eric W., "Riemann Zeta Function" - MathWorld.(英語)
関連項目
外部リンク
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