グリゴローヴィッチとは? わかりやすく解説

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グリゴローヴィッチ

名前 Grigorovich

ユーリー・グリゴローヴィチ

(グリゴローヴィッチ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/06 09:16 UTC 版)

祖国功労勲章を授与されたグリゴローヴィチ (2007年)

ユーリー・ニコラエヴィチ・グリゴローヴィチロシア語: Ю́рий Никола́евич Григоро́вич, Yury Nikolayevich Grigorovich1927年1月2日 - 2025年5月19日)は、ロシアバレエ振付家。ボリショイ・バレエ団バレエマスター[1]を務めた。

経歴

ソ連・レニングラード (現ロシアサンクトペテルブルク)生まれ[1]。父親は事務職員、母親は主婦、母方の伯父は旧帝室バレエ学校を出てバレエ・リュスに参加したバレエダンサーだった[2]。1946年にレニングラード・バレエ学校 (現ワガノワ・バレエ学校)を卒業し[1]、キーロフ・バレエ(現マリインスキー・バレエ)に入団[1]

F・ロプホフの教えを受けて早くから振付を始め、1957年に『石の花』の新振付で大成功を収める[3]。これによって『石の花』はそれまでのラヴロスキー版に代わってグリゴローヴィチ版が標準的な演出となった。1961年までソリストとして在籍したのち、1962年から1964年までキーロフのバレエマスターを務めた[4]

1964年、ボリショイ・バレエ団にバレエマスター[1]として移籍し、1995年まで約30年にわたってボリショイの筆頭格としてバレエ団を牽引した[4]。1988年芸術監督に就任[1]。1995年にE・マクシーモワV・ワシリエフ夫妻やM・プリセツカヤと対立して退任した。その後モスクワ国際バレエコンクール審査委員長などの要職にあったが、2008年3月に81歳で再びボリショイのバレエマスターに復帰した[5]

グリゴローヴィチは従来のバレエ作品に多かったマイムを極限まで減らし、舞踊のみの見せ場を多く作った。ソリストの演技的舞踊による可能性を追求し、群舞が曲想に厚みを持たせるスケールの大きなバレエ作品を作り上げた。新演出ではミハイル・フォーキンマリウス・プティパレフ・イワノフらの作品を復活発展し、『石の花』や『愛の伝説』『スパルタクス』らオリジナル作品はすべて多幕もので、女性の支え手としての男性ダンサーを解放し、男性主体の作品を作り上げた。

妻はボリショイの名バレリーナだったナタリア・ベスメルトノワ(1941年 - 2008年)。

2025年5月19日に死去。98歳没[3][1]

代表作

オリジナル作品
改変・新演出

脚注

  1. ^ a b c d e f g 「ボリショイ黄金期 ユーリー・グリゴロービチさん死去」『朝日新聞』朝日新聞社、2025年5月21日、第13版、朝刊、26面。
  2. ^ "Юрий Николаевич Григорович", Кто Есть Кто, Международный Объединенный Биографический Центр.
  3. ^ a b ユーリー・グリゴロービッチさん死去 ロシアのバレエ振付家、98歳:時事ドットコム」『』株式会社時事通信社、2025年5月19日。オリジナルの2025年6月6日時点におけるアーカイブ。2025年6月6日閲覧。
  4. ^ a b グリゴローヴィチ氏の逝去に寄せて - ジャパン・アーツクラシック音楽事務所”. 株式会社ジャパン・アーツ (2025年5月20日). 2025年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月6日閲覧。
  5. ^ "В Большой театр вернулся Юрий Григорович", Аргументы И Факты on line, 27 Feb 2008.


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