数学において、クンマーの定理(クンマーのていり、英: Kummer's theorem)は二項係数におけるp進付値を与える定理で、エルンスト・クンマーによって1852年に示された[1]。
主張
整数 n ≥ m ≥ 0 と素数 p に対し、 二項係数
が p で割り切れるような最大の回数
は m と n-m を底 p で加算した時の繰り上がりの回数と等しい。
また、以下のような同値な表現も存在する。
整数 n の p 進表示を
とし、桁和
を定める。このとき、
この公式は、ルジャンドルの公式[2]を
に適用することで証明できる。
例
が2で割り切れる最大回数を求める。m = 3 = 112, n-m = 7 = 1112 を p = 2 進法で以下のように加算すると3回繰り上がる。
したがって
である。実際
は2で最大3回割り切れる。
p 進法での桁和を用いても求められる。2進法での3, 7, 10 の桁和はそれぞれ
,
,
なので、
クンマーの定理は次のように 多項係数
にも一般化することができる。
関連項目
出典
外部リンク