クテシビウスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 外国人名の読み方 > クテシビウスの意味・解説 

クテシビウス

名前 Ktēsibios

クテシビオス

(クテシビウス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 22:32 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
クテシビオスが作ったと言われる水オルガン

アレクサンドリアクテシビオス(クテースィビオス・ホ・アレクサンドレウス、古希: Κτησίβιος ὁ Ἀλεξανδρεύς、生没年不詳、少なくとも紀元前285年 - 紀元前222年にかけて活動)は、古代ギリシャ発明家数学者。より古代ギリシア語音に近い表記として、クテーシビオスともする。古代ギリシャの科学者では、アルキメデスに次ぐ人物である。アレクサンドリアのヘロンの師とされる。

概要

空気弾性についての著作『空気力学について』(古希: Περὶ τῶν πνευματικῶν、現在では失われている)によって気体力学の父と言われ、圧縮空気によるポンプ、空気砲を考案したと言われる。だが、クテシビオスの業績はほとんどが失われている。アテナイオスの著作には彼の研究メモからの引用があるが、研究メモ自体も失われている。

クテシビオスは、アレクサンドリアのムセイオンの最初の館長と思われる。不幸なことに、彼の生涯および業績についてはほとんどわかっていない。伝えられるところ(おそらくはディオゲネス・ラエルティオス)によると、彼は始め床屋だった。そのころ、によって調節可能なを作ったとされる。その後、水オルガンヒュドラウリス)を発明し、水時計を改良したという。この水時計は、17世紀クリスティアーン・ホイヘンスによって振り子時計が発明されるまで、もっとも正確な時計だった。また、サイフォンを発明したと言う。

ディオゲネス・ラエルティオスの伝えるところによると、クテシビオスは生涯を通じて貧困に苦しんでいたという。ディオゲネス・ラエルティオスは、次のように伝えている。

気前のいい哲学者アルケシラオスがクテシビオスを訪ねたとき、クテシビオスは病気で貧しさに苦しんでいた。そこで、アルケシラオスは財布をそっと枕の下に隠しておき、クテシビオスがそれを見つけるのがアルケシラオスの楽しみだった。

クテシビオスの業績はウィトルウィウス、ディオゲネス・ラエルティオス、ビザンチウムのフィロン[注釈 1]が何度も言及している。

関連項目

脚注

注釈

出典

  1. ^ "Philo of Byzantium." Complete Dictionary of Scientific Biography. . Retrieved December 03, 2016 from Encyclopedia.com: http://www.encyclopedia.com/science/dictionaries-thesauruses-pictures-and-press-releases/philo-byzantium
  2. ^ フィロン(ビザンチンの)”. 古代アレクサンドリア探訪. Bibliotheca Alexandrina Construction. 2016年12月3日閲覧。
  3. ^ 蒲久男『絵とき「ばね」基礎のきそ』日刊工業新聞社、2008年、初版、10頁。ISBN 978-4-526-06112-7


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「クテシビウス」の関連用語

クテシビウスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



クテシビウスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのクテシビオス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS