ギィ・フォワシィとは? わかりやすく解説

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ギィ・フォワシィ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/09 06:00 UTC 版)

ギィ・フォワシィ(Guy Foissy, 1932年6月12日 - 2021年6月11日)はフランスの劇作家。1932年6月12日ダカール(セネガル)生まれ、2021年6月11日南フランスのカンヌにて死去[1][2][3][4]。晩年まで現役の作家として新作を発表した。ブラックユーモアを中心に短編戯曲を100以上執筆。作品は世界各国で上演され、日本では谷正雄氏が主宰した「ギィ・フォワシィ・シアター」(1977年~2014年)にて38年間にわたり多くの作品が上演された。妻は女優のシャンタル・ブィッソン。

略歴

1932年フランス人技師の息子として、西アフリカのセネガルに生まれる。1946 年にパリに定住するまで、幼少期を西アフリカで過ごす。

最初の戯曲は 1956年にユシェット座で上演され、酷評を受ける。転機は、出世作である戯曲『相寄る魂』(原題:Cœur à deux)が 1971 年にジャン=ピエール・ミケル監督のコメディ・フランセーズで創作され認知され、以後フォワシィの戯曲は 35 か国以上で上演され、約 15 か国語に翻訳されている。

特に、日本では1977年に当時劇団NLTの団員であった谷正雄氏( - 2014年没)が、彼の戯曲の上演に専念する「ギィ・フォワシィ・シアター」設立し、38年間で計86回公演と、「ギィ・フォワシィ・演劇コンクール」を主宰し、多くの翻訳、出版物が発行されるなど作家としての認知度が高い。

1969 年にORTFのクーデター・レ・ヌーボー・オートゥール賞、1978 年にコートリーヌ賞、 1979 年にブラック・ユーモア大賞、2001 年にSACDラジオ賞、2013 年に SACD 演劇賞を受賞[5]。 2013年月芸術文学勲章アカデミック・パーム勲章を受勲。

2021年6月11日自宅のあった南仏カンヌにて他界。88歳。

作品

  • サラカナ(1956年)
  • われらが青春のマリアンヌ(1956年)
  • 事件(1965年)
  • 関節炎(1966年)
  • 結婚広告(1966年)
  • 壁の崩れるのを眺めて(1966年)
  • ブラジルへの旅(1967年)
  • 親父の説教(1971年)
  • 相寄る魂(1971年)
  • 動機(1971年)
  • 血の特集号(1972年)
  • 歩道で死んだ子供(1973年)
  • ムッシュー・ニャカ(1974年)
  • 石を狙え(1974年)
  • ファンファーレを待ちながら(1975年)
  • 雫(1977年)
  • 救急車(1978年)
  • 入江(1978年)
  • かたつむり(1980年)
  • シカゴ・ブルース(1983年)
  • 脅迫(1985年)
  • あそこ・・・(1986年)
  • 爆弾ごっこ(1986年)
  • 王様盛衰記(1986年)
  • 橋の上の男(1986年)
  • 自警団(1986年)
  • 誘拐(1987年)
  • ストレス解消センター行き(1988年)
  • 大笑い(1989年)
  • 晩さん会への招待(1990年)
  • 湾岸から遠く離れて(1990年)
  • チェロを弾く女(1991年)
  • 詩人の墓(1994年)
  • 失業保険受領会社(1995年)
  • ロイヤルセレモニー行進曲(1999)
  • パドゥー警視(2000年)
  • 一幕物演劇10本(2001年)
  • フライング・スパイ(2003年)
  • 短編6本(2004年)
  • 夫の墓地(2006年)
  • 時代の精神(2006年)
  • 証言(2007年)
  • 醜さの魅力(2007年)
  • 派遣の女(2008年)
  • エミー/エマ(2009年)
  • デモ隊(2012年)
  • エリゼ・ビスマルクの長い生涯 (2013年)

主な翻訳者

  • 梅田晴夫(相寄る魂、関節炎ほか)
  • 利光哲夫(動機、サラカナ、事件ほか)
  • 和田誠一(救急車、ファンファーレを待ちながら ほか)
  • 宮原庸太郎(ムッシュー・ニャカ、石を狙え、結婚広告 ほか)
  • 岩瀬孝(関節炎、相寄る魂、血の結集号ほか)
  • 佐藤実枝(雫、かたつむり、親父の説教 ほか)
  • 山本邦彦(誘拐、王様盛衰記、橋の上の男 ほか)
  • 中条忍(湾岸から遠く離れて、鬼火ほか)
  • 佐藤康(派遣の女ほか)

日本における出版物

  • ギィ・フォワシィ戯曲集 岩瀬孝・編 テアトロ社(1980年)
  • チェロを弾く女 ~ギィ・フォワシィ一幕劇集~ 山本邦彦・訳 新水車(1992年)
  • 王様盛衰記 ~ギィ・フォワシィ一幕劇集Ⅱ~ 山本邦彦・訳 新水車(1992年)
  • 相寄る魂 ~ギィ・フォワシィ一幕劇集~ 明正社 (1977年)(2006年)
  • ギィ・フォワシィ フランス喜劇への招待 山本邦彦・著 新水社(2005年)

脚注

  1. ^ ギィ・フォワシィ氏が死去 フランスの劇作家”. 日本経済新聞 (2021年6月16日). 2024年12月31日閲覧。
  2. ^ フランスの劇作家、ギイ・フォワシイさん死去 88歳 「相寄る魂」”. 毎日新聞. 2024年12月31日閲覧。
  3. ^ ギィ・フォワシィさん死去 フランスの劇作家:東京新聞デジタル”. 東京新聞デジタル. 2024年12月31日閲覧。
  4. ^ ギィ・フォワシイさん死去:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2021年6月17日). 2024年12月31日閲覧。
  5. ^ La SACD récompense les auteurs de l'année 2013 | SACD” (フランス語). www.sacd.fr (2017年4月12日). 2024年12月31日閲覧。



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