イリスバス・クリスタリスとは? わかりやすく解説

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イリスバス・クリスタリス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/01 10:25 UTC 版)

イリスバス・クリスタリス
クリスタリス(ETB12)(リヨン)(2014年撮影)
基本情報
製造所 イリスバス
製造年 2001年 - 2011年
主要諸元
電気方式 直流600、750 V
架空電車線方式
全長 ETB12 11,979 mm
ETB18 17,980 mm
全幅 2,550 mm
全高 3,400 mm
主電動機 三相誘導電動機アルストム製)
主電動機出力 80 kW
出力 ETB12 160 kW
ETB 18 320 kW
備考 主要数値は[1][2][3][4][5][6]に基づく。
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クリスタリス(Cristalis)は、フランスのバス車両メーカーであったイリスバス(現:イヴェコ・バス)が開発したトロリーバス車両である[1][2]

概要

環境意識の高まりを受け、環境への負荷が少ないトロリーバスの需要を見込んだイリスバスが各企業と共同で開発した車種。全長12 m級の「ETB12」と全長18 m級の連節式車両ETB18」が存在し、前面形状は左側に運転席を寄せた「クラシック(Classic)」、中央に運転席を備えた流線形の「トラムウェイ・タイプ(Tramway Type)」から選択可能である。電気機器は主にアルストム製のものが用いられており、ミシュランとアルストムが共同で開発したホイールモーターを用いる動力伝達機構により、車内全体の床上高さを抑える事が可能となっている。また、顧客の要望に応じて、架線が無い区間でも走行可能なようディーゼルエンジンを搭載する事もできる。対応電圧は600 Vから750 Vである[1][2][7][3]

導入

1990年代から開発が行われ、2001年から展開が実施された「クリスタリス」は、当時フランスに残存していた3都市のトロリーバスに加え、イタリアへの導入も行われた。しかし製造コストの高騰が課題となり、2011年に製造が終了している。クリスタリスの導入が行われたのは以下の都市である[1][8][4]

クリスタリス 導入都市一覧
導入国 都市 形式 導入車両数 備考
フランス リモージュ
(リモージュ・トロリーバス)
ETB12 27両 [9]
リヨン
(リヨン・トロリーバス)
ETB12 69両 [2][8][10]
ETB12 55両
サン=テティエンヌ
(サン=テティエンヌ・トロリーバス)
ETB12 11両 [8]
イタリア ミラノ
(ミラノ・トロリーバスイタリア語版)
ETB18 10両 [8][11]

関連項目

  • イリスバス製のトロリーバス車両
    • シヴィスフランス語版(Civis) - 道路に敷かれたガイドラインに沿って走行する機構を持つバス。架線からの集電が可能なトロリーバス仕様も展開された[12]
  • イリスバス製の車体・シャーシを用いたトロリーバス車両

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c d L'arrêt du Cristalis marque la fin du trolleybus à la française”. MobiliCités (2011年2月11日). 2013年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年3月1日閲覧。
  2. ^ a b c d Vít Hinčica (2018年5月19日). “Omlazovací kúra lyonských trolejbusů”. Československý Dopravák. 2025年3月1日閲覧。
  3. ^ a b Philippe Grand 2006, p. 15.
  4. ^ a b Philippe Grand 2006, p. 19.
  5. ^ London transport officials see the latest Trolleybus technology”. Trolleybus. 2025年3月1日閲覧。
  6. ^ Irisbus Cristalis ETB 12”. transbus.org. 2025年3月1日閲覧。
  7. ^ Philippe Grand 2006, p. 7-9.
  8. ^ a b c d Philippe Grand 2006, p. 13.
  9. ^ Histoire”. S.T.C.L.M.. 2025年3月1日閲覧。
  10. ^ Dirk Budach (2025年2月9日). “First HESS “LighTram 19” in service: Lyon significantly expands its trolleybus system”. Urban Transport Magazine. 2025年3月1日閲覧。
  11. ^ Stefano Alfano (2022年12月29日). “È arrivato a Milano il nuovo Trollino della seconda fornitura Solaris”. AutobusWeb. 2025年3月1日閲覧。
  12. ^ Philippe Grand 2006, p. 16-17.
  13. ^ a b Philippe Grand 2006, p. 20.
  14. ^ Philippe Grand 2006, p. 23-26.
  15. ^ Philippe Grand 2006, p. 27.

参考資料




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