座高 座高の概要

座高

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/30 04:57 UTC 版)

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概要

座高は上半身発達の指標とされたが、その測定の意義は不明確であった[1]

日本では、1935年頃には、内臓が発達していれば健康だと思われていて、座高が高ければ内臓が発達していると言われていた。1937年(昭和12年)の学校身体検査規程の改定から追加され、学校では身体測定で測定されてきた[2][3]1958年(昭和33年)からは学校保健法に定められた(のち2009年(平成21年)に学校保健安全法と改題[4])。しかし「測定に意味がない」「結果が活用されていない」などの理由により、2014年(平成26年)に学校保健安全法施行規則を改正、2016年(平成28年)4月より規定の診断項目から除外された[3][5]

なお、一般には身長から座高を差し引いた数値は下肢長の指標として認識されている[1]。しかし、厳密には身長から座高を差し引いた数値は下肢長の長さ(上前腸骨棘から床面までの直線距離)とは一致しない[1]

座高の測定方法

座高は座高計を使い測定される[6]。座高計は上体が真っ直ぐになるまで座面をペダル等で昇降させることができるようになっている。被検者は座高計の柱に背を付けて座り、自然に背筋を伸ばして肩の力を抜き、両手は軽く膝の上にのせ、顎を引いて目線はまっすぐ前を見る[6]。この状態でスケールを頭頂部に当て目盛を読む。座高計にも身長計と同様にデジタルスケールのものがあり、座高計の場合には上下腿長計が付加されていることもある。

年齢別座高

以下は年齢別座高の全国平均値と標準偏差を表す[7]

年齢別座高(年齢は2013年4月1日現在の満年齢)
幼稚園 小学校 中学校 高等学校
年齢(歳) 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17
平均値(cm) 62.0 64.8 67.6 70.2 72.6 75.0 77.6 81.2 84.8 88.1 90.3 91.4 92.0
標準偏差(cm) 2.83 2.88 2.95 3.00 3.11 3.32 3.78 4.47 4.50 4.04 3.50 3.28 3.17
平均値(cm) 61.5 64.4 67.3 69.9 72.8 75.8 79.3 82.1 83.8 84.9 85.5 85.8 85.9
標準偏差(cm) 2.79 2.80 2.90 3.06 3.40 3.79 3.88 3.61 3.25 3.03 2.95 2.94 2.98

脚注

[脚注の使い方]

  1. ^ a b c 日本陸上競技連盟科学委員会『日本陸連方式体力測定法』講談社、1975年、p.18
  2. ^ 我が国における学校保健の変遷と仕組み”. 健康教育(学校保健・学校給食). 文部科学省国際教育協力懇談会事務局 (2002年7月1日). 2014年5月1日閲覧。 “昭和12年には、学校身体規定が改正され、新たに座高・栄養・胸郭・鼻咽頭・皮膚等の検査項目が加わり、特に視力(屈折異常)歯牙その他疾病異常の検査が精密となる。”
  3. ^ a b “学校での座高測定とぎょう虫検査、来年度で廃止”. yomiDr./ヨミドクター (読売新聞社). (2014年5月1日). オリジナルの2014年5月2日時点におけるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20140502032343/http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=97511 2014年5月1日閲覧。 
  4. ^ 学校保健安全法施行規則”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 (2012年3月30日). 2014年5月1日閲覧。 “第二節 児童生徒等の健康診断”
  5. ^ “27年度にも座高測定廃止 学校の健診見直し 文科省”. MSN産経ニュース (産業経済新聞社). (2014年5月1日). オリジナルの2013年12月6日時点におけるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20131206161559/http://sankei.jp.msn.com/life/news/131206/trd13120618110022-n1.htm 2014年5月1日閲覧。 
  6. ^ a b 身体寸法と関節可動域の計測”. 人間生活工学研究センター. 2014年5月28日閲覧。
  7. ^ 政府統計の総合窓口 GL02020101


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