名古屋 - 福井・金沢線
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本項では名古屋と福井・金沢を結ぶ北陸道ハイウェイバスの2系統(福井線・金沢線)およびかつて運行されていた北陸道昼特急名古屋号を一括して扱う。なお、同じく名古屋と金沢(・富山)を結んでいる夜行便「北陸ドリーム名古屋号」については「ドリーム号 (高速バス)#その他の路線」を参照のこと。
概要
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北陸道ハイウェイバス福井線[1]・北陸道ハイウェイバス金沢線[2]の2系統が運行されている。
北陸道ハイウェイバス(北陸ハイウェイバスとは異なる)は、北陸道特急バスと呼ばれることがある[3]。開設時には、名鉄グループ2社と東海旅客鉄道(JR東海、当時)・西日本旅客鉄道(JR西日本、当時)が競願となり、調整の上、北陸道特急バスとして共同運行することとなった[4]。
1987年に北陸道ハイウェイバス金沢線が開業[5][6]。翌年の1988年に北陸道ハイウェイバス福井線が開業した[6][7][8]。この2系統はJRバス路線としては初めて名鉄バスセンターに乗り入れるとともに、名古屋行はJR名古屋駅バスターミナルで降車扱いしないなど、運行開始当初は話題となった。なお、これら2系統に関しては「発車オ〜ライネット」をメインに据える北鉄や福鉄、そして「高速バスネット」をメインに据えるJRバス2社においても、「ハイウェイバスドットコム」でのみ取り扱っている。
北陸道ハイウェイバス金沢線は北陸地方初の本格的な都市間高速バスであり、この地方の高速バス網拡充の先駆者である。金沢 - 名古屋間片道3,900円(当時)という競合するJR特急よりも格安な運賃と「バスは狭くて窮屈」という従来の概念を覆す、ゆったりした32人乗りバスを採用することで開業当初から好評を博してきた。
競合するJR特急「しらさぎ」「加越」の利用にも影響を及ぼすほど脅威を与える存在となり、翌年には大幅値引きとなる企画切符の発売をはじめた。しらさぎ号が新型車両(683系)へ移行する時期と前後して、北陸道ハイウェイバス名古屋 - 金沢線も往復運賃を7,300円から6,000円に値下げするなどの対抗をしている。
北陸道ハイウェイバス福井線では開設時、福井 - 名古屋の所要時間が2時間35分、同区間を走るJR特急に20分前後遅れを取る程度にもかかわらず片道運賃はJRの普通運賃並み、かつ着地での日帰り滞在時間を最大9時間以上近く取れるとあって(JRは尾張一宮駅 - 米原駅の間に岐阜駅・大垣駅を経由するため、ほぼ直線的な名神高速よりも北へ大きく迂回することや、米原駅での進行方向転換・編成の増解結による長時間停車が所要時間上のネックとなっている)、停車都市周辺間のみの需要をJRからの奪取、並びに新規掘り起こしによって掴んだばかりか、名古屋駅で東海道新幹線と乗り継いで関東方面とを往来する乗客も、週末・連休の観光客を中心に見受けられる状況となった(それはJRでの乗り換え駅となる米原駅にはのぞみ号が全く停車せず、ひかり号とこだま号が毎時1往復ずつしか停車しないなど、米原駅に停車する新幹線の列車が少ないことも要因の一つである)。のちに名古屋高速一宮線・清須線建設に伴い国道22号名岐バイパスの立体交差が減少したため所要時間は当初より15分延び、逆にJR特急は新型車導入により10分前後短縮しており差は50分前後に拡がったが、往復・回数乗車券の値下げによるてこ入れもあり、引き続き好況を呈している。[要出典]
高速路線バスとしては中距離に属するが、敦賀発基準でみる場合は近距離的な性格も現れる。敦賀駅から100kmに満たない京都駅へ新快速電車で行く場合と比較して、福井線の名古屋への運賃・所要時間は回数券であればともに大差が無く、従来遠出の買物先が京都主体であったところに、名古屋という選択肢を提供することとなった。
その後JR東海バスと西日本JRバスが2010年12月9日より北陸道昼特急名古屋号を運行開始。こちらは北陸ドリーム名古屋号と共通運用であり、両社ともドリームで出庫して昼特急で入庫[9]する運用となっていた。
なお、いずれの系統も別路線のため乗車券・回数券・往復割引等は停留所が同じでも共通ではない。また、いずれの系統とも運行開始以来、運行回数(便数)の増減はなかったが、2021(令和3年)11月2日運行便より、北陸道昼特急名古屋号は、北陸道ハイウェイバス金沢線に統合され、北陸道昼特急名古屋号は運行終了となった。北陸道ハイウェイバスは統合により11往復での運行となった。
運行会社
北陸道ハイウェイバス福井線
北陸道ハイウェイバス金沢線
- 名鉄バス(名古屋中央営業所) - 運行開始当初は名古屋鉄道(名鉄)
- ジェイアール東海バス(名古屋支店) - 運行開始当初は東海旅客鉄道(JR東海)
- 西日本ジェイアールバス(金沢営業所) - 運行開始当初は西日本旅客鉄道(JR西日本)
- 北陸鉄道(金沢営業所)
廃止された北陸道昼特急名古屋号はジェイアール東海バス(名古屋支店)と西日本ジェイアールバス(金沢営業所)が運行していた。
- ^ “北陸道ハイウェイバス福井線(名古屋 ⇔ 福井・金沢)”. ジェイアール東海バス. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “北陸道ハイウェイバス金沢線(名古屋 ⇔ 福井・金沢)”. ジェイアール東海バス. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “愛知-福井/北陸道特急バス[高速バスのバス路線図]”. ナビタイムジャパン. 2020年3月12日閲覧。
- ^ a b c 『鉄道ジャーナル』第21巻第13号、鉄道ジャーナル社、1987年11月、135頁。
- ^ a b 『北陸鉄道50年史』北陸鉄道、1993年12月、99頁。
- ^ a b c d 『北陸自動車道20周年記念誌』日本道路公団金沢管理局、1993年3月、101頁。
- ^ a b 『京福電気鉄道 50年の歩み』京福電気鉄道、1993年2月24日、110頁。
- ^ a b c d 「「高速バス」スタート 福井 - 名古屋 第1便に28人」『福井新聞』、1988年7月17日、21面。
- ^ つまり北陸道昼特急名古屋号に関してはJR東海バスが名古屋行、西日本JRバスが金沢行をそれぞれ担当。
- ^ 到着は福井駅前(現在の駅前大通り)であった。
- ^ a b c d “高速名古屋線におけるダイヤ改正およびカレンダー運賃導入のお知らせ”. 北陸鉄道 (2022年2月21日). 2022年2月21日閲覧。
- ^ a b c d “金沢駅ロータリー移設に伴う「金沢駅東口(兼六園口)」の乗降場所変更について”. 西日本JRバス (2023年5月29日). 2023年10月1日閲覧。
- ^ 西日本JRバス、JR東海バスともに原則として「金沢駅(金沢港口)」の呼称を使用するが、このバスに限り「金沢駅西口」の呼称を使用する。
- ^ “「北陸小松」に19日から停車 名古屋-金沢高速バス”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1998年12月8日)
- ^ 北陸ハイウェイバスダイヤ改正実施します。(ジェイアール東海バス 2017年3月13日)2017年4月19日閲覧。
- ^ 【4/1ダイヤ改正】高速バス各方面のダイヤ改正につきまして
- ^ “【長距離高速バス】<6月21日(金)> 運賃改定について”. 名鉄バス (2019年5月15日). 2019年6月30日閲覧。
- ^ “高速バスの運賃改定について” (PDF). 京福バス (2019年5月13日). 2019年6月30日閲覧。
- ^ “高速バス 名古屋線・東京線(昼特急) 運賃改定について”. 福井鉄道 (2019年5月15日). 2019年6月30日閲覧。
- ^ “【6/21改正】高速路線バスのダイヤ改正と運賃改定を行います。”. 西日本ジェイアールバス (2019年5月29日). 2019年6月30日閲覧。
- ^ “高速バス名古屋線の運賃改定について(6/21~)”. 北陸鉄道 (2019年5月16日). 2019年6月30日閲覧。
- ^ “【4月16日更新】 新型コロナウイルス感染拡大に伴う高速バス運行予定について”. 福井鉄道 (2020年4月16日). 2020年4月26日閲覧。
- ^ a b c “【運休状況】高速バスの運休について(一覧表 4/24 15:19)”. 西日本ジェイアールバス (2020年4月24日). 2020年4月26日閲覧。
- ^ a b “【運行状況】高速バスの運行再開便と運休便について(一覧表 6/5 13:00更新)”. 西日本ジェイアールバス (2020年6月5日). 2020年6月6日閲覧。
- ^ “<名古屋・福井線> 2023年12月1日~ ダイヤ改正および運賃改定について”. 名鉄バス. 2023年10月27日閲覧。
- ^ “北陸道ハイウェイバス福井線のダイヤ改正・運賃改定のお知らせ”. ジェイアール東海バス (2023年10月25日). 2023年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月8日閲覧。
- 1 名古屋 - 福井・金沢線とは
- 2 名古屋 - 福井・金沢線の概要
- 3 運行系統
- 4 運行回数
- 5 脚注
- 名古屋 - 福井・金沢線のページへのリンク