出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 14:07 UTC 版)
非等速円運動
物体が半径一定で等速ではない円運動をする場合、物体にはたらく力は円の中心を向かず、
速度も角速度も一定値にはならない。
すなわち、等速円運動のように向心力方向の運動方程式だけではなく、
接線方向の運動方程式も存在することに注意することが必要である。
速度の導出
(1-ii)より、
… (2-i)
と、まとめることができるので、大きさは
… (2-ii)
である。
また、速度の方向を求めるために、速度ベクトルと位置ベクトルの内積をとると
… (2-iii)
であるため、位置ベクトルと直交する方向、すなわち接線方向であることが分かる。
同時に、向心方向の速度成分がであることも分かるが、
これは円運動の半径が変化しないことから自明である。
加速度の導出
次に加速度を導出する。
は時間の関数であることに注意して、
(1-ii)をさらに時間で微分すると、
… (2-iv)
が得られる。 のことを角加速度という。
なので、
… (2-v)
とまとめることができ、さらに(1-i)(2-i)を用いれば
… (2-vi)
と求めることができる。
よって、向心方向・接線方向のそれぞれの大きさは
… (2-vii)
である。
尚、向心方向の大きさについては、円の外側に向かう向きを正にとっているので注意されたい。