京都競馬場
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2020年からの大規模改造工事について
2019年6月24日に日本中央競馬会は、2025年に予定される開場100周年記念として全面的な大改造工事を行うと発表した。全体工期としては2020年2月から2024年3月、うち競馬場としての閉鎖期間(開催休止期間)は2023年3月まで[44]。
今回の大規模整備に際しては以下のようなコンセプトをかかげた[30]。
- 夢と感動を届ける日本を代表する娯楽・レクリエーション施設
- アクセシビリティへの配慮
- 環境への配慮
- 時代の変化への対応
主なものとしては以下の通り。
- グランドスワンの全面改築(上述)
- ビッグスワンの改修(内装や設備の一部更新)
- パドックとパドックスタンドの改築(パドックを円形から楕円形に拡張する他、屋根付きスタンドの設置)
- シンザンゲートや、遊歩道の改修。シンザンゲートは「三冠ゲート」に改称する[30]。
- 入場はスマートフォンやパソコンからのプリントによるQRコードを読み取る方式になる[30]。
- 投票方式も主にキャッシュレス投票(UMACA)を中心とする[30]。
- 厩舎関係エリア(厩舎、装鞍所、診療所など)、パトロールタワーの改修
- コースの地盤改良と路盤、馬場散水の改修(コースの形態は変更しない)
- 地下馬道の改修
- 芝、ダートの総入れ替え
この改修に伴い、京都競馬場は2020年11月1日をもって開催を終了。2023年3月まで閉鎖される。閉鎖期間中の開催については、平年の5回京都に当たる2020年11月は阪神競馬場で実施される[48]。2021年・2022年は平年の1回京都と2回京都前半及び3回京都5-12日は中京競馬場、2回京都後半と3回京都1-4日と4回京都及び5回京都は阪神競馬場で代替開催され、通常京都競馬場で開催されているGI競走についてはすべて阪神競馬場で実施される[49][50]。但し閉鎖期間中もビッグスワンにおいての、パークウインズとしての機能(勝馬投票券の場間場外発売)は行う。 2023年は平年の1回京都と2回京都前半は中京競馬場、2回京都後半は阪神競馬場で代替開催され、同年4月22日にグランドオープンし[51]、改修後の京都競馬場の愛称を開場100周年にちなみ、「センテニアルパーク・京都競馬場」(センテニアル=英語で100周年を意味する)とする[30]。
- 新たな座席配置[30]
- ゴールサイド
- A指定席(4階屋内席・ゴール付近)612席
- B指定席(4階屋内席・ゴール手前)595席
- スマートシート+(3階屋外席+専用屋内フロア)1897席
- スマートシート(1・2階屋外席)1890席
- ステーションサイド
- UMACAシート(7階屋内・UMACA投票対応パソコンあり)236席
- Lソファー・ペアテーブル(旧ボックスシート、6階屋内テーブル席4人掛け)288席
- プライベートシート(旧ラウンジシート、5・6階屋内席)1538席
- グループテーブル(旧Lテーブル、5階屋内テーブル4人掛け)164席
- JRA-UMACA会員が気軽に利用できるように会員専用シート(UMACAカード提示の上で利用料無料)も新たに設置された。[52]
- ステーションサイド
- 1階・ラウンジ - 利用前週にUMACAを利用して1万円以上購入した者を対象にして、各日先着順140人利用可能
- 4階・ライブシート - 無条件で各日先着順350人利用可能
- 4階・シニアシート - 利用時の年度に65歳以上を迎える者を対象にして、各日先着順350人利用可能
- ゴールサイド
- ラウンジ - 無条件で各日先着順で2階は36人、3階は140人利用可能
- ※2023年第1回京都競馬終了後の5月29日から10月6日までステーションサイドのリニューアル工事を実施。工事期間中、パークウインズの営業はゴールサイドの1階・2階とステーションゲート投票所のみとなる。ステーションサイド5階・6階の指定席及びターフビジョンを更新し、競馬開催を継続する形で断続的に2024年3月まで行っている[53]。
- ステーションサイド
注釈
- ^ ただし、敷地の内第3コーナーの一部は久世郡久御山町大橋辺中内および森中内にある[1]
- ^ 翌年完成。
- ^ 少なくとも2012年以降は外回りでのレースは行われていない.
- ^ 少なくとも2012年以降実施されず
- ^ 2014年までは重賞競走も例外ではなかった
- ^ 開門前の整理券配布場所は、シンザンゲートとステーションゲートの中間地点となる。なお、入場後は開門後まで特A指定席エリアを出ることは出来ない。
- ^ 2012年より。2011年までは9:00開始。
- ^ これにより、JRAすべての競馬場の指定席が禁煙となった。
- ^ 2009年(平成21年)11月までは京阪バス山科営業所による運行。
- ^ 2014年1月26日(日)までは水無瀬駅発着(片道260円)。
- ^ 2016年12月3日(土)より場外発売日および代替開催日に限り「京都競馬場→阪急西山天王山駅→JR山崎駅」・「JR山崎駅→阪急西山天王山駅→京都競馬場」と経由運行していたが、2023年8月12日から廃止となった。
- ^ 中京競馬場の全面改修に伴う代替開催。
- ^ 2011年はダービー開催日も含め5月以後に予定された薄暮・準薄暮は取りやめている。
- ^ 同様のイベントとして、2004年(平成16年)から2007年(平成19年)まで福島競馬場において福島超短距離ステークスが行われた。
出典
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- ^ @KyotoKeibaJo (2023年4月10日). "\モチノキ時計誕生/ かつてのパドック中央で競走馬たちを見守ってくれていたクロガネモチノキは、時計に生まれ変わり、 #京都競馬場 で時を刻んでいます🕰✨". X(旧Twitter)より2023年4月13日閲覧。
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- 2 京都競馬場の概要
- 3 歴史
- 4 コース概要
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