ワールド・ベスト・レースホース・ランキング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 18:09 UTC 版)
歴代レーティング上位馬
順位 | レーティング | 馬名 | 調教国・地域 | 対象競走 |
---|---|---|---|---|
1位 | 141ポンド | ダンシングブレーヴ | イギリス | 1986年凱旋門賞 |
2位 | 140ポンド | アレッジド | アイルランド | 1978年凱旋門賞 |
シャーガー | イギリス | |||
フランケル | イギリス | 2012年クイーンアンステークス、インターナショナルステークス | ||
フライトライン | アメリカ合衆国 | 2022年パシフィッククラシックステークス | ||
6位 | 138ポンド | エルグランセニョール | アイルランド | 1984年2000ギニーステークス |
7位 | 137ポンド | スリートロイカス | フランス | 1979年凱旋門賞 |
ジェネラス | イギリス | 1991年キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス | ||
パントレセレブル | フランス | 1997年凱旋門賞 | ||
10位 | 136ポンド | トロイ | イギリス | |
スワーヴダンサー | フランス | |||
シーザスターズ | アイルランド | 2009年アイリッシュチャンピオンステークス |
日本調教馬の上位5頭はイクイノックス(135ポンド・2023年)、エルコンドルパサー(134ポンド・1999年)、ジャスタウェイ(130ポンド・2014年)、オルフェーヴル(129ポンド・2013年)、エピファネイア(129ポンド・2014年)である[11][12][13]。
1991年以前のレーティングの見直し案
2013年1月、過去のレーティングが見直されることになった。ワールド・サラブレッド・ランキングと、その前身であるインターナショナル・クラシフィケーションにおいて、1977年の開始から1990年代までの評価が、その後に比べて全体に高すぎる傾向にあったというのが見直しの理由である[14]。
この見直しによって、1977年は全馬が7ポンドのマイナス、1978年は全馬が6ポンドのマイナス、1979年は全馬が5ポンドのマイナス…、というように、1977年から1991年まで、最大7ポンドから最小1ポンドのレートが引き下げられた。2004年に関しては逆に全馬に1ポンド加算されることになった[14]。
この結果、それまで141ポンドと評価されてきたダンシングブレーヴが138に、140ポンドのアレッジド・シャーガーがそれぞれ134・136に引き下げられることになった。[15]この引き下げには賛否両論がある[注 2][注 3][注 4]。
しかしながら従来のレーティングが正しいものとなっている[16]。
日本の関わり
日本では、このワールドランキングを参考に毎年1月と8月、「JPNサラブレッドランキング」が発表される(8月は上半期分=7月までを対象)。ワールドランキング数値の決定法に則って、世界各地の競走に出走して100ポンド以上の評価を得た日本調教馬(国内産、外国産問わず)、並びに国際競走などで日本の競走に出走した外国調教馬でベストの評価を得た馬がレーティングの対象となる。
かつては、中央競馬会のハンデキャップ作成委員によるフリーハンデが1962年から『優駿』誌上で発表されていたが、1995年から国際基準に合わせたJRAクラシフィケーションを発表するようになる[17]。また、1996年からインターナショナル・クラシフィケーションの評価対象となる日本の出走馬が大幅に増え、1997年に日本も全面移行してレーティングを導入[17]。足並みを揃えながら1998年にJPNクラシフィケーション[18]、2004年にJPNサラブレッド・ランキングと名称も改められた[4]。
注釈
- ^ 日本加盟当時の会議の定員は6名。
- ^ シャーガー、ラムタラ、オールアロングなど数々の名馬に騎乗した経験を持つウォルター・スウィンバーン元騎手は、この見直しについて「レーティングの変更は適切に行われているとは思えない」「彼らの考えは全く理解できない」とコメントしている。
- ^ サラブレッド血統センターの秋山響は、この見直しを「以前のものよりもはるかに納得できるものになっている」と述べ、従前のレーティングには疑義があったと伝えている。(『競馬ブック』2013年3月2・3日号 p88 - 89)
- ^ イギリスの新聞のひとつ「ガーディアン」紙のグレッグ・ウッドは、この変更について「そんな馬鹿な話があるか?」("Will anyone believe it?") と評した。(「ガーディアン」紙のグレッグ・ウッドによる署名記事)
- ^ 3歳の牝馬なら合算で4 kg減。
- ^ 例として2011年6月19日3回中山2日目鹿野山特別、東雲賞1000万特別において98であったマコトギャラクシーを基準馬と算出すれば、1馬身半差先着のニシノメイゲツは3ポンド上の101になるという操作である。重賞競走の場合も同じく2011年4月3日大阪杯G2の場合、2010年マイラーズカップ113、2010年朝日チャレンジカップ113、2011年中山記念113のキャプテントゥーレ58 kgを基準馬と設定する事によりクビ×3+ハナ差で斤量57 kgのヒルノダムールは同じ113になるという操作である。
出典
- ^ a b 国際競馬統括機関連盟 (IFHA)、Longines Rankings、2021年8月7日閲覧。
- ^ 日本中央競馬会 (JRA)、過去のお知らせ、ロンジンワールドベストレースホースランキング(2012年12月1日〜2013年6月9日)、2021年8月7日閲覧。
- ^ 日本中央競馬会 (JRA)、ロンジンワールドベストレースホースランキング、2021年8月7日閲覧。
- ^ a b 「2004年JPNサラブレッド・ランキング発表!」『優駿』、日本中央競馬会、2005年2月、97頁。
- ^ 「2008年JPNサラブレッド・ランキング発表!」『優駿』、日本中央競馬会、2009年2月、46頁。
- ^ 国際競馬統括機関連盟 (IFHA)、2008 WORLD THOROUGHBRED RANKINGS (WTR)、2021年8月7日閲覧。
- ^ 国際競馬統括機関連盟 (IFHA)、2008 WORLD THOROUGHBRED RANKINGS (WTR)、2021年8月7日閲覧。
- ^ 国際競馬統括機関連盟 (IFHA)、THE WORLD THOROUGHBRED RACEHORSE RANKINGS CONFERENCE – 2004、2021年8月7日閲覧。
- ^ 国際競馬統括機関連盟(IFHA)、2021 LONGINES World's Best Racehorse Rankings: Overview、2022年1月31日閲覧。
- ^ https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=254058
- ^ “LONGINES WORLD’S BEST RACEHORSE RANKINGS 2014 OVERVIEW” (PDF). 日本中央競馬会. 2021年10月8日閲覧。
- ^ JPNサラブレッドランキング歴代トップ10 - ウェイバックマシン(2016年8月19日アーカイブ分)
- ^ https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=254058
- ^ a b 『競馬ブック』2013年3月2・3日号p88-89
- ^ 国際競馬統括機関連盟 (IFHA)、THE LEVELS OF THE RATINGS IN THE INTERNATIONAL CLASSIFICATIONS AND WORLD THOROUGHBRED RANKINGS 1977-2012 - ウェイバックマシン(2013年1月24日アーカイブ分)
- ^ 『優駿 2023年 11月号』(月刊版)中央競馬・ピーアールセンター、2023年10月25日、71頁。
- ^ a b 「THE 1997 JRA CLASSIFICATIONS」『優駿』、日本中央競馬会、1998年2月、120頁。
- ^ 「THE 1998 JPN CLASSIFICATIONS」『優駿』、日本中央競馬会、1999年2月、31頁。
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