ラピスラズリ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/21 05:26 UTC 版)
用途
天然ウルトラマリン
ラピスラズリを原料とした青色顔料に天然ウルトラマリンがある。天然ウルトラマリンはラピスラズリを精製して製造する。ウルトラマリンとは「海(ラピスラズリの場合は地中海)を越えて」きたものという意味。なおウルトラマリンの内、青色のものをウルトラマリンブルーと呼ぶ。19世紀にはウルトラマリンは人工顔料として合成されるようになる。
また、フェルメールが天然ウルトラマリンを多用し傑作を残した事から「フェルメール・ブルー」として特に称される。
装飾品
- ウルのスタンダード(大英博物館蔵)
- ツタンカーメン王のマスク(エジプト考古学博物館蔵)
- 紺玉帯(正倉院蔵)
- 中尊寺金色堂の留め金具
- メディチ家の紋章(ウフィツィ美術館蔵)
- ルイ14世の塩入れ(ルーヴル美術館蔵)
- ^ a b c 堀・189頁
- ^ “المعاني - لازورد”. 2023年6月21日閲覧。
- ^ ネット記事等では「アラビア語でLazward(ラズワルド)」と書かれていることが多いが、ラズワルドではなくLazaward(ラーザワルド)が辞書に載っている語形。数は多くないが、辞書によってはلَازُوَرْد(lāzuward, ラーズワルド)という発音が併記されていることもある。意味については「アラビア語で天・空・青を意味する」「アラビア語で群青の空の色を意味する」と書かれているなどするが、アラビア語辞書に載っているのは石の名前としての「ラピスラズリ、瑠璃」のみで、「紺碧」という色の意味が載っていることはまず無く日常生活でも色を表す言葉としては使われていない。また空、天空といった語義の掲載例は見られない。
- ^ 大プリニウス 著、中野定雄、中野美代、中野里美 訳『プリニウスの博物誌』 6巻(縮刷第二版)、雄山閣、2021年。ISBN 978-4639028048。
- ^ 『我らの主なる救主イエス・キリストの新約聖書』米国聖書協会、1927年、367頁 。2024年1月11日閲覧。
- ^ 『舊新約聖書 引照附』日本聖書協会、1964年、534頁 。2024年1月11日閲覧。
- ^ “正倉院宝物庫検索─紺玉帯 残欠”. 宮内庁. 2023年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月11日閲覧。
- ^ 『楽しい鉱物学』
- ^ Moorey, Peter Roger (1999). Ancient mesopotamian materials and industries: the archaeological evidence. Eisenbrauns. pp. 86–87. ISBN 978-1-57506-042-2
- ^ Monthly, Jewellery (2015年4月2日). “A complete guide to Gemstones” (英語). Jewellery & Watch Magazine | Jewellery news, jewellery fashion and trends, jewellery designer reviews, jewellery education, opinions | Wrist watch reviews - Jewellery Monthly 2017年8月28日閲覧。
- ^ a b パワーストーン大事典・168頁
- ^ パワーストーン幸せ事典・90頁
- ^ 『宝石の神秘力』
固有名詞の分類
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