ダブルドラゴン (映画) ダブルドラゴン (映画)の概要

ダブルドラゴン (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/07 04:36 UTC 版)

ダブルドラゴン
Double Dragon
監督 ジェームズ・ユーキッチ
脚本 ミッチェル・デイビス
ピーター・グールド
出演者 ロバート・パトリック
マーク・ダカスコス
スコット・ウルフ
アリッサ・ミラノ
ジュリア・ニクソン
音楽 ジェイ・ファガーソン
撮影 ゲイリー・B・キビー
編集 フローレント・レッツ
配給 グラマシー・ピクチャーズ
公開 1994年11月4日
1995年8月24日
上映時間 95分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
テンプレートを表示

概要

原作はテクノスジャパンが1987年に発表し、その後シリーズ化された同タイトルのアーケード用アクションゲーム。但し主人公のリー兄弟やヒロイン・マリアンの存在、そしてゲーム版の醍醐味ともいえる「次々と現れる、数多くの敵を相手に戦う」というごく基本的な設定を活かす形で大胆な翻案が試みられている。

監督のジェームズ・ユーキッチはMTVで数多くのミュージック・ビデオを手がけており、本作で映画監督デビューした。

新進の若手俳優だったマーク・ダカスコスがリー兄弟の兄ジミーに、スコット・ウルフが弟のビリーに起用された。両親がカンフーの師範で自身も多くの格闘技大会での優勝経験を持つダカスコスは劇中で多くのアクションを披露。特に前年主演した『オンリー・ザ・ストロング』でも見せていた棒術は、華麗さと素早さ、力強さが一体となった動きを見せており、本作の殺陣の中でも見所のひとつといえる。またウルフもダカスコスに負けじと、血気盛んなビリーのキャラクターを表現すべく多くのアクションを演じている。

一方、脇を固めるのはキャリアと実力を誇る俳優・女優である。敵役となるコガ・シューコーを演じたのは『ターミネーター2』で存在感と演技力を示したロバート・パトリック[2]ゲーム版での囚われのヒロイン役から一転、活動的な戦うヒロインとなったマリアン役にはアリッサ・ミラノが選ばれた。リー兄弟の後見人として物語の導入に大きな役割を果す神秘的な女性サトリを演じたのは、『ランボー/怒りの脱出』でコー・バオを演じたジュリア・ニクソンである。

備考

  • 1995年にテクノスジャパンが発表した、本作と同名のネオジオ版及びネオジオCD対戦格闘ゲームは映画からインスパイアされた部分が数多く見受けられた。条件を満たす事で行えるリー兄弟の変身[3]はその最たるものといえるだろう。リー兄弟のビジュアル(ドット絵)に関しても役者のイメージが投影されている[4]。また一部ステージの背景が映画の劇中で舞台となった場所をモチーフとして描かれていた他、マリアンが対戦相手となるステージでは背景のモニターに映画のシーンをデジタイズしたビジュアルが映し出される演出が施されていた。
ネオジオCD版や、テクノスジャパンから版権を受け継いだアーバンプラントが1996年に発売したプレイステーション移植版のジャケットには映画で物語の鍵となるメダリオンが大きくフィーチャーされていて、この対戦格闘ゲーム版が映画の様々な要素をフィーチャーした事を表している。
  • メダリオンの縮小版レプリカが存在する。これはビデオソフト販促のためにBMGビクターが製作したもので、クライマックスでの組み合わさった状態が再現されている。本作を紹介した雑誌での読者プレゼント等で配布された。

ストーリー

ニュー・アンゼルスは全世界的な大震災により壊滅的なダメージを受けながらも復興した、かつてのロサンゼルスである。街は警察によって一応の平穏を保っていたが、無法者が徒党を組んだストリートギャングの存在に市民は怯え、警察も手を焼いていた。そんな状況の中で生きる者の中に、格闘技の達人であるリー兄弟がいた。ある日兄弟は、後見人のサトリから龍のレリーフが施されたメダリオンを手渡される。そのメダリオンは二つに分割されたうちの片割れで、もう片方と組み合わせた時には強大なパワーを発揮し、世界をも手中に収める事ができるのだという。

時を同じくして、コガ・シューコーと名乗る男がニュー・アンゼルスに現れる。その胸元にはリー兄弟の持つメダリオンと同じものがあった。メダリオンのパワーを引き出し自分のものとしていたシューコーは、その力を駆使してストリートギャングを配下に収める。彼の目的はニュー・アンゼルスを手始めに、混乱した世界を支配する事だった。その為にメダリオンの片割れを求めていたシューコーは、探索の末この街にメダリオンを持つ者がいる事を突き止めていたのである。

リー兄弟はシューコーの襲撃を受けるが、サトリは自らを犠牲にして兄弟を逃がす。姉の様に慕っていたサトリを失い途方に暮れるジミーとビリーだったが、メダリオンを受け継いだ者の使命としてシューコーの野望を砕き、サトリの仇を討つ事を誓う。シューコーはリー兄弟を探すと共に、街の支配のためストリートギャングたちに行動を開始させる。警察所長の娘で街の平和を願うマリアンと彼女が率いるストリートキッズ集団・パワーコープスと合流し、シューコーに立ち向かうジミーとビリー。果たして二つのメダリオンはどちらの手に? そしてメダリオンが組み合わさった時、何が起こるのか!?


  1. ^ 東京国際ファンタスティック映画祭のパンフレットでは、ジム・ユーキッチと記載されていた
  2. ^ ちなみにクレジットなどでは、パトリックの名前が最初に表示される。『ターミネーター2』で一躍スターとなった彼の存在がこの映画においていかに大きかったかがここからも分かる。
  3. ^ コスチュームが映画のクライマックスのものと同様になり、各種必殺技も変身前とはアクションや効果を及ぼす範囲が変化する。
  4. ^ 例としてはジミーの普段着での、1回目の勝利ポーズなど。
  5. ^ プロモーションの一環として。
  6. ^ 但し独自の解説などを加えた日本語版リーフレットが挟み込まれている。


「ダブルドラゴン (映画)」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ダブルドラゴン (映画)」の関連用語

ダブルドラゴン (映画)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ダブルドラゴン (映画)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのダブルドラゴン (映画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS