タイ文字 母音

タイ文字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/27 10:21 UTC 版)

母音

母音は、[a][i][ɯ][u] [ə]([ɤ]) [e][ɛ][o][ɔ]の9音で、長短の区別がある。

以下のように、子音字に母音記号を付加して表現する。(点線の丸部分に、子音字が入る。母音だけの場合は、「」が入る。)

  • 音節が母音で終わる場合と末子音が後続する場合とで、表記が異なってくるものがある。
  • 全体のおおまかな傾向を書いておくと、長母音を短母音にするのには「」が用いられ、更に末子音付きの短母音にするのには「◌็」(短縮記号)等が用いられる。
  • 複数の母音記号を組み合わせる際には、専ら「」が用いられる。

(なお、「語中の短母音ア(a)」では「◌ะ」の記号が省略されたりする等、タイ語では慣習的に母音記号が省略されることがそれなりにあるので、柔軟に対応していく必要がある。)

基母音
長母音 短母音 転写 発音 備考
末子音なし 末子音あり 末子音なし 末子音あり
◌า ◌ะ ◌ั- a (aa), a [aː], [a] ◌ัはマーイ・ハン・アーカート(ไม้หันอากาศ)と呼ばれる。
◌ี ◌ิ i (ii), i [iː], [i]
◌ือ ◌ื- ◌ึ ue, ue [ɯː], [ɯ] 唇を横に引いて「ウ(ー)」
◌ู ◌ุ u (uu), u [uː], [u] 唇を丸めて突き出して「ウ(ー)」
เ◌อ เ◌ิ-
(เ◌ย)
เ◌อะ เ◌ิ- oe, oe [əː] ([ɤː]), [ə] ([ɤ]) オとエの中間音。曖昧な「ウ(ー)」
เ◌ เ◌ะ เ◌็- e (ee), e [eː], [e]
แ◌ แ◌ะ แ◌็- ae, ae [ɛː], [ɛ] 開口の「エ(ー)」
โ◌ โ◌ะ ◌- o (oo), o [oː], [o]
◌อ
(◌ร)
เ◌าะ ◌็อ- o, o [ɔː], [ɔ] 開口の「オ(ー)」
二重母音など
文字 転写 発音 備考
เ◌ีย ia [iːa]
เ◌ือ uea [ɯːa]
◌ัว
(◌ว-)
ua [ua]
ใ◌ ai [aj] マーイ・ムーアン(ไม้ม้วน)と呼ばれる。
20個の限られた単語でのみ使われる。
(ใกล้,ใคร,ใคร่,ใจ,ใช่,ใช้,ใด,ใต้,ใน,ใบ,
ใบ้,ใฝ่,สะใภ้,ใย,ใส,ใส่,ให้,ใหญ่,ใหม่,ใหล)
ไ◌ ai [aj] マーイ・マラーイ(ไม้มลาย)と呼ばれる。
เ◌า ao [aw]
am [ɑm]
เ◌ย oei [əːj] ([ɤːj])

  1. ^ 例えば(ロールァ)がsと同形になるため、タイ文字を読み慣れない者には判読が難しいことが多い。[1]
  2. ^ タイの小型シンバル風楽器
  3. ^ 牛追い棒、銛(もり)、槍などとも
  4. ^ 古代インド叙事詩『ラーマーヤナ』に登場するラークシャサ羅刹)魔族の王・ラーヴァナの妃であるマンドーダリーのこと






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