ジムカーナ (オートバイ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/01 05:17 UTC 版)
車両
1つの前輪と1つの後輪からなる自動二輪車でなければならない。内閣総理大臣が指定する三輪以上のものや特定二輪車に該当するトライクは除外される。
オンロード・オフロードは言うに及ばず、2サイクル・4サイクル、ネイキッド、スーパースポーツ、アメリカン、スクーター、モペッド、電動自転車など車両のタイプは問わず、排気量や出力についても制限はない。車両は公道走行可能であるか、もしくはそれに準じた状態でなければならない。特に前・後ブレーキの操作時にはブレーキランプが確実に点灯することが必須である。
タイヤについても公道走行可能な市販品を使用する。プロダクションレース用タイヤと、公道走行用とされているウェット路面用タイヤは認められるが、摩耗により極端に溝の少なくなったタイヤは使用できない。スリックタイヤなどのサーキット専用タイヤも認められない。
マフラーは近接騒音測定時に100dBA未満であることが望ましい。
ハンドルバーやブレーキ・クラッチレバー、ブレーキ・シフトペダルその他突起部分は鋭利でないことが必要である。
上記を満たした車両であれば、いたずらに危険を誘発しない(オイル漏れ、整備不良等)ことを条件に、その他の改造は自由に行える。
ジムカーナ向け車両の一般的な改造例としては、ハンドルポジションの変更(アップハンドル化による操作性の向上)、前後スプロケットのギア比変更(ショート化による加速性能向上)、マフラー変更やカウリングの排除(軽量化)が挙げられる。
装備
十分な耐衝撃性能を備えた二輪用のフルフェイス形ヘルメット、もしくはジェット形ヘルメットの装着が必須である。転倒時のあらゆるリスクに備えるためにはフルフェイス形が望ましいが、アクティブセーフティーの観点では、より視界が広く開放的なジェット形の使用も有効である。二輪乗車用であってもハーフ形ヘルメットの使用は禁止されている場合が多い。
上半身は二輪乗車用のグローブと、肘部分のプロテクターの装着が必須である。より安全を期すには、肘に加えて肩部分のプロテクターや、胸部、脊髄を防護するプロテクターなどを組み合わせるとよい。その他、それらのプロテクターが内蔵されたレザージャケットや、上半身全体を覆うタイプのプロテクター、もしくは可能であれば全身を防護する革ツナギがあると望ましい。また頸部の保護のためネックブレースシステムの装着や衝撃を緩和するためのエアバッグの装着やそれを内蔵したウェアの装着なども推奨される。
下半身は、革ツナギを使用しない場合は、最低でも膝部分を防護するプロテクターが必須である。上半身と同じく、腰部、臀部、膝、すねの各部を保護するプロテクターを組み合わせたり、それらを内蔵した(レザー)パンツを使用するのもよい。 さらに、最低限くるぶしまで隠れる二輪用のブーツの装着も必須である。この場合、万が一の引っかかりなどを考慮して、ひものないブーツの使用が望ましく、可能であればロードレース用のレーシングブーツを選択すべきである。
認定団体
事実上の公式認定団体として「JAGE(二輪ジムカーナ主催者団体協議会)」が存在する。JAGE主催のシリーズ戦が公式認定大会と呼ばれ、この大会での記録が下記クラスの認定基準となる。
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