ジェームズ・ポーク 生い立ち

ジェームズ・ポーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/23 08:42 UTC 版)

生い立ち

ジェームズ・ポークは1795年11月2日にノースカロライナ州メクレンブルク郡、パインビル[2]の農家(丸太小屋とも[1])でサミュエル・ポークおよびジェーン・ノックス夫妻の間に10人兄弟の長男として生まれた。父親のサミュエルは農民として成功し奴隷を所有、アイルランド系の測量士でもあった。母親のジェーンはスコットランド宗教改革ジョン・ノックスの兄弟の子孫であった。彼女はジェームズを父親のジェームズ・ノックスに因んで命名した[2]。ノースカロライナに初期に入植したスコッツ=アイリッシュ系入植者の多くと同様に、ノックス家とポーク家は長老派教会を信仰していた。ジェーンは生涯を通して敬虔な長老派信者であったが、サミュエル(その父エゼキエル・ポークは理神論者であった)は独断的な長老派主義者を拒絶した。両親がジェームズを洗礼のため教会に連れて行ったとき、父のサミュエルはキリスト教への信仰を宣言するのを拒否したため、牧師はジェームズの洗礼を拒否した[2][3]。1803年に一家の親戚の大半がダック川地域(現在のモーリー郡)に移住したが、ポーク一家は1806年までパインビルに留まった[4]。一家はサミュエルが土地投機で成功し、郡判事になるなど繁栄し始めた[4]。ポークは1818年にノースカロライナ大学を卒業、弁護士になり政界に入った。

政治経歴

ポークは下院議員(1825年 - 1839年)、下院議長(1835年 - 1839年)およびテネシー州知事(1839年 - 1841年)を務めた。

指名と選挙

党推薦のマーティン・ヴァン・ビューレンテキサス併合に対する反対を表明し、彼を大統領候補として承諾しがたい南部出身者およびアンドリュー・ジャクソン元大統領の人気を失った後、民主党は、党全国大会の第九回投票でダークホース、ポークを指名した。

手紙で指名のことを伝えられて、ポークは返答を書いた。

「衆目の的である大統領候補というものは求めるべきものではないし断るべきものでもない。私はそれを求めたことがない。また、指名が支持者の賛成投票によって与えられたものであるなら、私はそれを自由に断ることもできない。」
"It has been well observed that the office of President of the United States should neither be sought nor declined. I have never sought it, nor should I feel at liberty to decline it, if conferred upon me by the voluntary suffrages of my fellow citizens."

しかしながら、ベテラン政治家のポークは、小さな知名度のまま1844年の大統領選挙戦に入った。彼の相対的な知名度をホイッグ党は「ジェームズ・K・ポークとは誰?」と攻撃した。

結局、ポークのキャンペーン政策は成果をあげた。1844年11月5日にポークはホイッグ党候補ヘンリー・クレイを破った。その選挙で選挙人団の投票クレイの105に対して170を彼は勝ち取った。一般投票はもっと接近しており、ポークが獲得した130万余票のうちの39,000票あまりの差に過ぎなかった。


  1. ^ 在職中の病気および死因に関連して、同時代の大統領に在職中に重篤な病気、特に腸炎のような病気に罹るもの、さらには死去するものが他にも複数いるため、大統領官邸いわゆるホワイトハウスの水源の汚染の可能性を唱える説がある。ワシントンD.C.に衛生面を考慮した下水道が整備されたのは、この後の事である。
  1. ^ a b James Knox Polk from PresidentialAvenue.com
  2. ^ a b c Borneman, Walter R., ‘’Polk, The Man Who Transformed the Presidency and America’’ (Random House, 2008), p. 6
  3. ^ Haynes, pp. 4-6.
  4. ^ a b Borneman p. 7
  5. ^ 『アメリカ大統領を読む事典』宇佐美滋著、講談社+α文庫、pp281-282、p420
  6. ^ 紀平英作亀井俊介 『世界の歴史(23)アメリカ合衆国の膨張』中央公論社、1998年、123頁。
  7. ^ 紀平英作・亀井俊介『世界の歴史(23)アメリカ合衆国の膨張』中央公論社、1998年、123-124頁。
  8. ^ 紀平英作・亀井俊介『世界の歴史(23)アメリカ合衆国の膨張』中央公論社、1998年、125頁。
  9. ^ 紀平英作・亀井俊介『世界の歴史(23)アメリカ合衆国の膨張』中央公論社、1998年、124-125頁。
  10. ^ 『ちょっと笑える話』ベネット・サーフ著、常盤新平訳、文藝春秋文春文庫、pp20-21
  11. ^ The height differences between all the US presidents and first ladies ビジネス・インサイダー






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