ジェラルド・R・フォード 1976年の大統領選挙

ジェラルド・R・フォード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/03 03:18 UTC 版)

1976年の大統領選挙

歴代大統領とともに
左から、フォード、リチャード・ニクソンジョージ・H・W・ブッシュロナルド・レーガンジミー・カーター

フォードのニクソンに対する恩赦と、オイルショックやベトナム戦争終結後の不況による持続的な経済問題が、1976年の大統領選挙においてフォードと共和党が代償を支払う原因になったと考えられている。さらにフォードの選挙戦活動は、その年のロナルド・レーガンの共和党内指名に対する強い挑戦によって妨げられた。

フォードは選挙戦中に「東ヨーロッパソビエトの占領下にない」という趣旨の発言をし、第二次世界大戦後から続く冷戦下でソビエト連邦の過酷な軍事支配(事実上の占領下)にあえぐ東ヨーロッパ諸国を憂慮している多くの保守派だけでなく、穏健派からの反発を招くなど大きな失策となった。

さらに、副大統領候補だったボブ・ドールが「今世紀に起こった戦争はすべて民主党が起こした」と発言したことも、民主党を刺激しただけでなく無党派層にもマイナスに作用した。

このようなマイナス要素があったにもかかわらず、勝利州数ではフォード27州対カーター23州(とワシントンD.C.)と、民主党候補のジミー・カーターを上回った上に、大票田のカリフォルニア州イリノイ州を押さえることに成功した。さらに得票率がフォード48.0%対カーター50.1%と、わずか2パーセント以内に収まるという僅差になったが、いずれにしても最終的にはカーターに敗れ、政権を民主党に奪われる結果となった。

大統領選挙に敗れたフォードは、カリフォルニア州パームスプリングスに借りた豪邸に移った[7]。またハーバー・アンド・ロー社、リーダーズ・ダイジェスト社から回想録を出版する契約を結んだ。契約金は100万ドル[8]


  1. ^ “Former President Gerald Ford Dies”. CBS News Interactive. (2006年12月26日). http://cbs2.com/politics/politicsnational_story_227195601.html 2006年12月26日閲覧。 
  2. ^ ウィリアム・ハルゼー#第3艦隊司令長官参照。
  3. ^ 「ニクソン氏に特赦 既に十分苦しみ フォード大統領が発表」『朝日新聞』昭和49年(1974年)9月9日朝刊、13版、1面
  4. ^ President Gerald R. Ford's Proclamation 4417, Confirming the Termination of the Executive Order Authorizing Japanese-American Internment During World War II” (英語). Gerald R. Ford Presidential Library and Museum (1976年2月19日). 2011年1月6日閲覧。
  5. ^ Ford Visits China - 1975 Year in Review - Audio - UPI.com
  6. ^ 映像 - YouTube. Accessed 25 May 2019
  7. ^ さすがフォード氏 仮住まいも豪華版『朝日新聞』1977年(昭和52年)1月27日朝刊、13版、7面
  8. ^ 国際短信 フォード夫妻が回想録を契約『朝日新聞』1977年(昭和52年)4月24日朝刊、13版、23面
  9. ^ 『20世紀を伝えた男 クロンカイトの世界』 ウォルター・クロンカイトTBSブリタニカ 1999年 p302






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