ゴーグル スキー・スノーボード用

ゴーグル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/27 04:01 UTC 版)

スキー・スノーボード用

スキー競技用ゴーグル

スキースノーボード用のゴーグルは、風や冷気、氷片や木の枝などの飛来物から目を守るほか、サングラスと同様に雪の照り返しによって強くなる紫外線から目を保護するUVカット機能も持つ場合がある。レンズおよびフレームは柔軟性と剛性を兼ね備えており、転倒時や衝突時の衝撃から顔面を守る。寒冷な外気の中で使用する際に、ゴーグル内の水蒸気がレンズ内面で結露して曇りが生じ、視界が悪化することを防ぐため、レンズ周囲のフレームなどに通気孔が設けられている。また、ダブルレンズと呼ばれる複層ガラスのような構造のレンズで曇りを防ぐものもある。

ストラップにバックルがついているものは、着脱する際に顔面からフレームをずらす必要がなく、頭部などに付いた雪がゴーグル内に入ることを防ぐことができる。スキー用ゴーグルとスノーボード用ゴーグルに機能的な違いは無く、外観デザインが異なる程度である。競技用のゴーグルはヘルメットに装着することを前提としており、フレーム外形がヘルメットの開口部とフィットするようになっている。

軍用

軍用ゴーグルを装着した兵士

落下傘降下を行う部隊などでは比較的古くから使われているが、歩兵装備の近代化に伴って軍用としてのゴーグルも普及している。外見はスキー用ゴーグルに似るが、戦闘中に飛び散る泥や砂のほか、爆風等から眼を保護する目的で使用するため、衝撃や破片の激突などに対して一定以上の耐久性を持っていることが必要条件となる。砂漠など、日差しの強い地域で行動することを前提とした軍隊では、これにサングラスとしての機能を果たすカラーレンズを装備した物を使用することもある。強度(散弾の流れ弾程度なら傷がつくだけ)とともに、軍隊で使用されているというイメージの面から、一般向けに販売されるモデルが遊戯銃店の店頭に並んだり、サバイバルゲームを扱う雑誌に掲載されている。

サバイバルゲーム用

サバイバルゲームで使用することを目的に開発されたもので、ASGKの規格に準拠したものは、運動エネルギー1.2JまでのBB弾の直撃に耐えられる。

ポリカーボネートなど透明で強度のある樹脂を用いたクリアシールドや、それに色をつけた物、目の細かい金網を張った網目(メッシュ)シールドなどがある。簡素な構造で安価な物から、頬や口元を保護するフェイスガードが連結されたもの、曇り防止用の小型電動換気扇を備えた高級品などの種類がある。樹脂製は透明な素材が眼の前方を隙間無く覆うため、砂や水、砕けたBB弾の破片など細かな物も防御でき、視覚に与える影響も少ない。しかし硬い物との接触で傷がつきやすく、内部に湿気がこもると曇るほか、極端な低温下での使用や劣化によって強度が落ちる場合がある。金網製は湿気で曇ることがなく、傷つきや気温の変化などにも強いが、細かな飛散物が網目をすり抜ける危険性があり、眼前に金網があるため視界がやや暗くなる。

ゴーグルとフェイスガードを一体化し、保護板が頭頂部や後頭部まで覆うヘルメット状の物もある。これらはアメリカのペイントボールゲーム用の防具を流用したもので、液体入りのボールを撃ちあう競技のためメッシュタイプは無い。 


  1. ^ Inuit Snow Goggles”. バンクーバー海洋博物館. 2021年2月11日閲覧。
  2. ^ Alfred C. Harmsworth (1904). Motors and Motor-driving. Longmans, Green, and Company. p. 73. https://archive.org/details/motorsandmotord01harmgoog 


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