エウレカセブン (ゲーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/15 04:57 UTC 版)
メカニック
LFO
- ターミナス type R505(通称505-ゴー・マル・ゴ- or TR505)
- ソーヤ隊を始めとした多くの特殊機動部隊に標準配備されていた主力KLF。主な搭乗者は、フッキ、ジリアン、スティーブン、ショーン、ペズ。アニメ版に登場するターミナスシリーズの前身にあたる機体。それまでのKLFで難のあった運用面での利便性を考慮し、ユニット変換システム「換装式背部射撃兵装」を採用しているのが最大の特徴。このシステムの導入によりライダーの特性に合わせた射撃武器の交換が可能であり、他のターミナスシリーズよりも各機体ごとの差異が顕著に現れる。射撃武器の交換を簡単に行うことができる整備転換の容易さと、フレーム共用による高い整備性、さらに多方面の任務に対応できる柔軟性を評価され長期に渡り活躍した。ソーヤ隊で運用されている機体はサムナのものを除いて全てモスグリーンに統一されている。
- NEW VISIONにおいては、主力KLFの座をモンスーノに奪われ引退しているが、ナガラ隊などの一部の小隊では未だに現役で運用されている。
- ターミナス type R505〈サムナ機〉
- NEW WAVEにおける主役機。急遽、ソーヤ隊へ配属することになったサムナに与えられたKLFで、ストックされていた余剰パーツを使って組立てられている。そのため本来のカラーリングが施されておらず、実用性が高いとは言えないホワイトカラーのままとなっているが、サムナはこのカラーリングを「専用機っぽいから」という理由で非常に気に入っていた。急ごしらえな機体ではあるが、性能そのものに関しては、従来機と同様のものであるため特に性能差はない。
- ターミナス type R505改
- NEW VISIONにおける主役機。元ソーヤ隊の整備主任ドッティが、サムナの回収した505を野良LFO試合で稼いだ大金をつぎ込んで、スペシャルチューンしたスペックアップ機。従来の「換装式背部射撃兵装」の他に固定式ミサイルポッドと高出力ブースターの増設、さらに装甲の換装及び増加と各部に最新のパーツが用いられている。総合的な性能の向上とサムナの高い操縦技術から、最新鋭のLFOをも凌駕する実力を持つ。
- ターミナス type R505〈SOF機〉
- SOFに配属された505で、メインカラーはインディゴ。主な搭乗者は、ホランド。設定上は外見のカラー以外、ソーヤ隊の使用している機体と特に変わりがない[19]が、ホランドの搭乗している機体は、彼の天才的な操縦技術のおかげで、SOF内において最強の機体となっている。アニメにもホランドの回想シーン内での搭乗機として登場している。また余談だが、アニメに登場するチャールズ・ビームスもスピアヘッドに乗る以前はこの機体を使用していた。
- ニルヴァーシュ type ZERO
- サムナが搭乗した世界最古のLFO、故にtype ZEROとも呼ばれている。左右に座席が並んだ複座機で、その外観は白地に赤いラインのカラーリング。使用する武装はブーメラン型ナイフのみ。当機の専用リフボードは名工の手によるもので、旧型機ながらその飛行速度はターミナスシリーズを凌駕する。ルリからは、「ヴォダラクの手に渡れば、軍との全面戦争に発展する」と評されているほどの機体で、軍の最高機密としてセナン塔内に厳重に保管されていた。しかし、NEW WAVE終盤にサムナとルリの手で奪取され、ゲッコーステイトへと譲渡された。
- フレストニア
- アザールのメンバーによってカスタムチューンされ、運用されているLFO。主な搭乗者は、サムナ、ルリ、アフロヘッド。一般販売がされていない機体で、入手するのは極めて困難とされているレアな逸品。民生機としては過剰ともいえる高スペック機だが、その正体は軍から裏ルートで入手され、偽装改造が施されたKLF。基本的なカラーリングはグリーンだが、ベスタカップの賞品として用意され、サムナやルリによって運用された機体には赤の塗装が施されている。サムナが505改に搭乗するようになってからは、実質的にルリ専用機となる。アザールのライダー搭乗機には、CFSが搭載されている機体もある。アフロヘッドの搭乗する機体には、CFS搭載機である上にtR808と同様のツインタイプのロングレンジレーザーが装備され、カラーリングも独自の個性的な配色にカスタマイズされている。
- ライトニングシーズ
- CFSを初搭載した実験機。搭乗者はロディ・フレイム。「最新鋭の機体にも劣らぬスペックを持つ、最高傑作」と彼から絶対的な信頼を受けているLFOで、その開発経緯やホーミングレーザーなどを備えた背部ユニットの形状などが似ていることから、TVアニメに登場したターミナス type B303 デビルフィッシュと同じ頃に開発されたと思われるもう一つのモンスター・マシン。左腕が通常の機体とは異なる3本のクローのような形をしている他、カンジキのような補助リフレクターになっている脚部によって、短時間ではあるもののリフボードなしの飛行活動も可能[20]となっている。本機のCFSには、優秀なLFOライダーのデータが多く蓄積されており、その蓄積したデータを使って、サンダークラウド内に存在するCFS研究施設の中枢装置となっていた。リミッターが存在しない極めて危険性が高い初期型CFS搭載機であるため、非常に高い戦闘性能を持つが、その分ライダーへの肉体的負担や精神的悪影響も大きいまさに諸刃の剣と呼ぶにふさわしい性能を持った機体となっている。
- 漫画での描写を見る限りでは、地上戦も可能と思われるもののシチュエーションモードでは空中戦でのみ使用可能となっている。
- ワイバーン
- ライトニングシーズの量産を想定して、サンダークラウド内で製造された高性能実験機。主な搭乗者は、ショーン・バンクス、ペズ・ウェルズ。CFS研究の一環としての試験機という側面も持ち合わせており、リミッターのない試作段階のCFSの他にも様々な新技術を用いた兵器が装備されている。その結果、モンスーノを上回る戦闘能力を手に入れたが、CFSの中毒作用に依存して多用し過ぎると人体への悪影響がでてしまうという、ベース機であるライトニングシーズと同様の欠点を持ってしまっている。作中では、このCFSの使い過ぎによりショーンがNEW WAVEの時とはまるで別人のようになってしまった。
- ジ・アザーワン
- ワイバーンとほぼ同時期に開発された、CFS搭載の最新型特殊KLF。搭乗者はスティーブン・ビッスン。同じく塔州連邦軍が開発したKLF「ニルヴァーシュ type The END」がホーミングレーザーを主軸とした武装、有機的パーツを使った曲線的デザインなのに対して、当機体はホーミングミサイルを主軸とした武装、工学的かつ直線的なデザインとなっており、その名が示す通りジ・エンドとは違う方向性で最強のKLFを目指した機体。背部に装備された複数のレーザーキャノンやミサイルポッドなどの重武装によって、LFOとしては圧倒的な火力を持つ。さらに、リフボードを通常とは異なる特殊な円盤状にすることで高い機動性の確保にも成功している。またその内の幾つかの武装とボードの一部をパージすることで火力、耐久力こそ低下するもののフルアーマー時を遥かに凌ぐ高機動性を得ることができる[21]。スティーブンが「オレのスペシャル」と評する通り、他に類を見ないかなり特殊な機体で、CFSのサポートがあるとはいえ高度な操縦技術が問われるが、乗りこなせれば非常に高い戦闘性能を示す。
- モンスーノ・プロトタイプ
- NEW WAVEにおいて登場。次期主力KLFの選定試験に向けて先行生産された、モンスーノシリーズの試作機。それまでのKLFよりも防御に重点を置いた設計がなされており、プロトタイプながら非常に高い耐久性を誇る。それに加えて、腹部に搭載されたアシストパワーユニットの影響で、驚異的な機動力も持ち合わせている。しかし、試験機であるため、武器類はまだ装備されておらず、攻撃手段は接近による格闘攻撃のみ。作中ではCFS試験テスト中に暴走状態に陥り、模擬戦を行っていたサムナとジリアンに襲い掛かってきた。
- モンスーノ・プロトタイプ完全版〈サヴィル機〉
- NEW WAVEにおいて登場。軍を抜けようとするサムナの前に、最後の難関として立ちはだかるピート・サヴィル専用機。同じプロトタイプでも、開発初期の武装もなく調整も不完全で暴走した上記の機体とは違い、整備された軍の主力KLFとして正式採用直前の完全版であり、各種武装の他、リフボードも装備しているので空中戦闘も可能になった[22]。また、サヴィル隊長の高い操縦技術に合わせたチューンナップが施されており、背部ユニットに大口径レーザーキャノンを装備するなど、プロトタイプではあるが、後の量産型モンスーノより機体性能はあらゆる面で上回っている。
- モンスーノ type MS10 / MS20
- NEW VISIONにて登場。塔州連邦軍に正式採用された軍の主力KLF。以前まで採用されていた505とは異なった、火力と装甲に重点が置かれた大型機。リミッターのある最新型のCFSが標準搭載されており、特殊な技能を持たなくても操縦可能になっている。正式採用されただけに、背部ユニットにミサイルポッドを備えたtype MS10やレーザーキャノンもしくは熱源式マイクロミサイルを備えたtype MS20などバリエーションが多数存在する。
- サイクロプス
- 主な搭乗者は、ウェス。KLFが軍用化された初期段階の時に、試験導入していた初期型の機体。NEW WAVEの時点で既に旧タイプの代物であるが、非常に高い耐久性と格闘攻撃を持ち合わせている。そのため、市販のLFOよりも性能が高く接近戦では新型機とも十分に戦闘が可能。射撃武器はマシンガンのみ。設定ではこの機体を前身にしてモンスーノは製作されたことになっており、モノアイのカメラアイや重装甲である点等、いくつかの共通点が見受けられる。
- ダークエッジ
- NEW VISIONにてウェスが、自身の所有していたサイクロプスをカスタムチューンした一点モノの改修機。出力と装甲が、通常のサイクロプスよりも強化されており、一般の民生機では歯が立たない性能を持つ。オプションとして、頭部を505の物に換装している他、空中戦用のリフボードも装備している。
- ワイルドボア
- 街に市販されているLFOで、格闘能力に長けているストリートファイタータイプの機体。市販されているLFOの中では最もポピュラーな機体で、自警団から盗賊団までとその使用者層はかなり広い。そのためカラーバリエーションが一番多く、ジャンクパーツによるカスタマイズもしやすいことが最大の特徴。前述の通り、格闘能力に特化した機体だが、元々質の低い機体であることもありスピードや装甲等、それ以外の性能が犠牲となっている。カスタム機として、よりバランスの向上したハリケーンボアがある。
- ハリケーンボア
- ワイルドボアをベースに改造されたカスタム機。搭乗者の美学が追求されたカラーリングによる威嚇力と、格闘能力とホーミングミサイルの追加による射撃能力の強化によりバランスが向上し、素人改造だが非常に侮れない戦闘能力を持っている。
- スカッドバイク
- 二輪のビークルモードに変形することができるLFO。元々は、市街地での鎮圧兵器として軍が開発した試作機の一体であったが、装甲の薄さによる耐久性の低さから戦闘には不向きと判断され、市販の機体として出回ることとなった。他の市販機よりも比較的安価で販売されており、幅広い分野で使用されている。地上戦においては最速の機動性を持っているため、LFOでリフをする技術がまだなかった時代には、非常に重宝されていた。NEW WAVEでは、ファイア・ブラッズのリーダーであるラウルが、軍から横流しされた大幅なチューンアップが施されているCFS搭載機に搭乗している。
- トライビートル
- 街に市販されているLFOの一機。三輪のビークルモードに変形することができる。市販されている他の二機に比べて規格が少し小さいが、高威力の格闘攻撃や高射程のレーザーに加えて高い耐久性を持ち合わせている。このように戦闘力は他の市販機よりも一段上の性能を持つが、機体の構造上リフボードに乗ることができず、唯一リフでの戦闘ができない機体でもある。
- 教習用LFO
- LFOライダー養成施設・NW(ニューウェーブ)で使用されているLFO。主な搭乗者はサムナ、ルリ、フッキ、ジリアン、スティーブン。type Rをベースにして製作されているため、基本性能は軍用のKLFと大差はないが安全のために武器の交換及び射撃威力の調整は禁じられている。ゲームの序盤は、この機体を駆使してLFOの操作を練習することとなる。
アニメに搭乗するLFO
シテュエーションモードでのみ使用可能なLFO。
- ターミナス type R606
- ターミナス type R808
- ターミナス type R909
- ニルヴァーシュ type ZERO Spec2
- ニルヴァーシュ type The END
その他の兵器
- デスボール
- セナン塔に配備されていた拠点防衛用の無人兵器。排除対象に向け、球体のボディに全方囲に向けて配備された10基の機銃からホーミングレーザーを発射するため、破壊するのは至難の業。メカデザインを担当した河森正治曰く、モデルは海栗[23]。
- ガードロボット
- セナン塔内の無人フロアに配備されていた対人専用の小型警備ロボット。六脚による機動力と高出力レーザー砲によって人間相手には絶大な強さを持つ。
- 四脚戦車
- 四脚の歩行型に変形することができる軽量型の戦車。戦車だけあり、その動きは極めて速いものの装甲の薄さから耐久性に乏しい欠点を持つ。攻撃手段は、射撃のみで格闘はできない。
- 六脚戦車
- 四脚戦車に装甲と複数の火器を搭載し、強化した重量型の戦車。耐久性と火力の向上には成功したが、攻撃手段は四脚戦車同様射撃のみで格闘はできない。
- 装甲陸戦艦
- 盗賊団ギルズが所有していた空船が主流になる前に使用されていた戦艦。その名の通り大量の火器と重厚な装甲を持ち、並みの武装ではビクともしない耐久力を持つ。
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- ^ 『ファミ通ゲーム白書2007』エンターブレイン、2007年、403頁。ISBN 978-4-7577-3577-4。
- ^ コミックに登場した履歴書に記載。ここから逆算して考えると、本作の時系列はアニメの5年前、12000年が舞台であることがわかる(アニメの時系列は12005年)
- ^ スティーブンやペズ、ドッティから「マニア」と言われる程
- ^ その現れとして、EDでの一人称が「ボク」から「オレ」へと変化している。
- ^ ニルヴァーシュは本来、エウレカと彼女と対となる存在であるレントン以外には動かすことはできないため、サムナはこの二人を除いて初めてニルヴァーシュを起動させた人物となった
- ^ 書籍「交響詩篇エウレカセブンrayline-guide」特別収録“GAME ray=out”内に掲載された佐藤大のインタビューより
- ^ この時、自分の正体に全く気付かない彼をからかおうと“弟を探している”“昔は兄の整備を手伝っていた”など、まるで兄弟がいるかのように振る舞ったり、NW(ニューウェーブ)を去る前に渡した自分の写真を通して、自分のことをどう思っていたのか聞き出そうとしたりした
- ^ a b c アニメ内で所持していた船舶免許より。
- ^ 公式サイトに記載されている年齢。ここからホランドが叛乱を起こした時期(アニメ内の台詞によると3年前の12002年頃)を照らし合わせると、初登場時の年齢は、13~14歳だと判断することができる
- ^ 彼らを追い掛けようとしたジリアンには、店主がいないことを理由に「軍人が食い逃げをしちゃダメだろ?」と説得して、店に留まらせたことから最初から捕まえる気はなかった模様
- ^ 「鎖骨と素足と背中と二の腕とパンツは絶対に見せたくない」という本人の拘りによるもの
- ^ この時の様子を見たサムナは、彼もまたCFSの被害者であることを理解した
- ^ 本格的に喰ってかかる前に、ペズ本人によって止められた
- ^ この性格を熟知していたペズは、スティーブンが与えさえしなければ、ショーンがCFSを進んで使うようなことはなかった、と断言している。
- ^ 本人は自信満々に名付けていたが、ムーン・ドギーを始めとした大多数からは酷評を受けている(なお、名付けられたサムナ本人からは非常に好評だった)。
- ^ 騒動の後で、ドッティがサムナに対して「しこたま稼がせてもらった」と意気揚々と話している。
- ^ その腕は、ホランドからも一目置かれていた程で、シュチュエーションモードでは、彼に対して「リフで勝負したかった」とその思いを吐露している
- ^ 彼が軍を離反した理由は、続編のアニメにおいて語られている
- ^ ゲーム内では、ソーヤ隊のものよりひと回り上の性能を持つ
- ^ この技術の発展系が後のモンスーノ type VC10に引き継がれている。
- ^ ゲーム内では、この時耐久値が全快する為、実質的にLFOの二体分の耐久値を持っていることになる
- ^ CFSも搭載されていると思われるが、作中では使用されていないため真相は不明
- ^ 書籍『ワールドガイドエウレカセブン TR:1NEW WAVE THE MAGAZINE OF GAME ray=out』参照
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