警策とは? わかりやすく解説

きょう‐さく〔キヤウ‐〕【警策】

読み方:きょうさく

[名・形動ナリ

禅宗で、座禅中の僧の眠けや心のゆるみ、姿勢乱れなどを戒めるため、肩などを打つ木製の棒。長さ1メートルほどで、先は扁平な板状けいさく

《「きょうざく」とも》

㋐人が驚くほど詩文すぐれていること。また、そのさま。こうざく

「文ども—に、舞、楽(がく)、物の音ども、ととのほりて」〈源・花宴

人柄容姿物事などがすぐれてりっぱなこと。また、そのさま。こうざく

御心ばへもいと—に、御かたちもいとうるはしく」〈増鏡三神山


けい‐さく【警策】

読み方:けいさく

馬を走らせるために打つむち。また、馬をむち打つこと。

注意自覚呼びおこすこと。

母親言ったのが、ぐっと—になって寝像(ねぞう)頗るおとなしく」〈紅葉二人女房

文章中で、その文全体引き立たせるような働きをする語句きょうさく

きょうさく(警策)1


こう‐ざく〔カウ‐〕【警策】

読み方:こうざく

形動ナリ《「こう」は「きょう」の直音表記》「きょうさく(警策)」に同じ。

「いと—なる名をとりて」〈源・須磨


警策

読み方:キョウザク(kyouzaku), キョウサク(kyousaku), ケイサクkeisaku

(1)禅寺座禅時に睡気をさますために鞭うつのに用いる板。
(2)詩文すぐれていること、人柄容姿りっぱなこと。


けいさく 【警策】

→ 警策

警策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 18:18 UTC 版)

警策(きょうさく、けいさく)は、坐禅の際に修行者のに打ちつけて、注意を与えたり、眠気を払ったりするために用いられる法具[1][2]曹洞宗では呉音で「きょうさく」、臨済宗黄檗宗では漢音で「けいさく」と読む[3][4]


  1. ^ 【座位で行う瞑想(座禅)】”. 国土交通省. 2024年3月25日閲覧。
  2. ^ 坐禅のすすめ”. 曹洞宗近畿管区教化センター. 2024年3月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i 田島柏堂「「天童山十境」と禅語散策‐「拜登」・「警策」考‐」『禅研究所紀要』第11号、愛知学院大学禅研究所、1981年、105-131頁。 
  4. ^ a b c 舘隆志. “禅が伝えた道具の話 第6回 禅房十事 竹箆”. 花園大学国際禅学研究所. 2024年3月25日閲覧。
  5. ^ 伊藤良久「瑩山禅師の自賛頂相 : 曹洞宗における頂相との比較を通して」『佛教経済研究』第48巻、駒澤大学仏教経済研究所、2019年5月、227-249頁。 
  6. ^ 尾崎正善「禅宗儀礼の研究 : 儀礼の変遷過程とその背景」『禅研究所紀要』第42巻、愛知学院大学禅研究所、2013年、1-20頁。 
  7. ^ 『坐禅のすすめ』山田無文等著 禅文化研究所発行 警策の受け方 1992年版 119-120p
  8. ^ 臨済禅における警策は・・中略・・・警策の受け方は禅堂によって様々だが一方を示すとこうである。『坐禅入門』臨済会編 坐禅のすすめ 平井玄恭著 佼成出版社発行 1988年 62-63p


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