SX-3以降
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:32 UTC 版)
SX-3以降のSUPER-UX向けには、新しいハードウェアに対応して、コンパイラも機能強化されている。たとえば、8バイト整数、ベクトル[要曖昧さ回避]レジスタの容量拡大対応などである。機能的にも、外部手続きをインラインで展開したり、行列演算を認識して、関数呼び出しに変えたり、ループ数を減らして、ループ内演算を増やして(ループアンローリング)、メモリアクセスの軽減、ベクトルレジスタの効率的な利用をはかるように改良されている。 さらに、APが複数あることを利用し、並列実行を行う機能が用意されている。並列実行は、サブルーチンレベルで並列化を行う、マクロタスク機能、ループ内演算を並列化する、マイクロタスク機能がある。マクロタスク機能はソースコードレベルでの修正が必要だが、マイクロタスク機能機能では自動的に並列化が行なわれる。さらに、より高度な並列化を行うために、並列化を指示するような命令や、並列実行のための補助的な命令も追加されている。 また、SUPER-UXでベースとなっているオペレーティングシステム (OS) がUNIXであるので、UNIXに関係が深いC言語もサポートしている。C言語でもFORTRANと同様、ベクトル化機能を有効に使えるようなコード生成を行なえるようになっている。 性能向上のためのツールは、新たに、ANALIZER-P/SXと、PARALLELIZER/SXが提供されている。 SX-4からはFORTRAN90が提供されている。また、SX-4用のコンパイラは、SX-4で新たに追加された命令や、高速化のためのアーキテクチャの改良を取り込んで最適化を行なっている。さらに、マルチノードにも対応している。
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