DNAおよびタンパク質における水素結合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/21 06:26 UTC 版)
「水素結合」の記事における「DNAおよびタンパク質における水素結合」の解説
水素結合は、タンパク質や核酸がとる三次元構造の決定にも重要な役割を果たしている。高分子は、同一の高分子中の異なる部分間の水素結合によって、高分子の生理学的あるいは生化学的役割を決定しているある特異的な形状へと折り畳まれる。例えば、DNAの二重螺旋構造は、一方の相補鎖ともう一方の鎖との間の塩基対の水素結合に大部分よっており、DNAの複製を可能にしている。 タンパク質の二次構造では、主鎖の酸素原子とアミド結合の水素原子との間で水素結合が形成される。水素結合に関与しているアミノ酸残基の間隔がi と i + 4の時は、αヘリックスが形成される。間隔がi と i + 3のようにより短い時は、310ヘリックスが形成される。2つのペプチド鎖が水素結合によって会合する時は、βシートが形成される。水素結合は、Rグループの相互作用を通じて、タンパク質の四次構造の形成にも部分的に寄与している(フォールディングを参照)。
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