高級パーソナルカーのはじまり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 05:49 UTC 版)
「ビュイック・リヴィエラ」の記事における「高級パーソナルカーのはじまり」の解説
1950年代終わりにGMは、フォード・サンダーバードの大成功に対抗する豪華さと高性能の両方のイメージを兼ね備えた特徴あるスタイルの2ドア4座乗用車である高級パーソナルカーの必要性を感じ始めていた。初代のリヴィエラとなる設計の車は、1930年代の小型キャデラックのブランドに因んで「ラサール(LaSalle)」と名付けられる予定でキャデラックの1モデル「XP-715」として造られた。この車のスタイリングはGMの主任カーデザイナーのビル・ミッチェル(Bill Mitchell)がロンドンを訪れていたときに霧の中に佇むカスタムボディのロールス・ロイスの優雅さに触発された結果生まれたものだと言われている。後にミッチェルは、「ナイフ=エッジ」スタイルこそが自身が新しいモデルに求めていたものであり、それを低い全高と融合させ性能にフェラーリ風味を少し混ぜ合わせたと語った。車のデザイン自体は、カーデザイナーのネッド・ニックルズ(Ned Nickles)の手によるものであった。 キャデラック・ディビジョンは当時非常に成功しており、生産能力の全てを既存の車種に振り向ける必要があったことから同部門の幹部はこの車に特段の興味は示さなかった。通常の車両開発とは異なった措置であったが、1960年にこの計画は他デヴィジョンによる公開入札に掛けられた。販売の回復に死に物狂いになっていたビュイック・ディビジョンが契約したばかりの広告代理店のマッキャンエリクソン社と協力してプレゼンテーションを行い、この計画を獲得した。ビュイック・ディビジョンは、自部門の十字形シャーシに合うように長さを短縮して設計案を完成させた。設計は大体オリジナルのものと同じであったが、オリジナル案ではグリル・フェンダーに隠されていたリトラクタブル・ヘッドライトはコスト的な問題で当初は省略された。
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