金融業界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 23:19 UTC 版)
特に日本の第二次世界大戦後の金融行政において典型的にみられる。日本においては第二次世界大戦前の金融恐慌により弱小金融機関の破綻や淘汰が相次ぎ、取り付け騒ぎなどの社会不安を招いたことから、戦後の金融秩序を確立し、産業界が経済成長を遂げ、民生を安定させていくために必要な低利かつ安定的な資金を供給していくことが課題であった。 このため、金融行政を担ってきた大蔵省や金融政策を司る日本銀行は金融業界に対し、金融業界に対する金融安定化・産業保護政策という「護送船団方式」によって金融機関の倒産(破綻)を防ぎ、経営を安定させ、ひいては預金者の無用な不安を惹起しないよう、他産業に比較し多くの行政指導を行ってきた。例えば、長期信用銀行・外国為替専業銀行・中小企業金融などに典型的に見られる分野調整、店舗規制、新商品規制、一律の貸出・預金利率などを通じ、金融界の過当競争を防いできた。 さらには、不良債権の発生等により経営力が低下した金融機関に対しても、破綻(倒産)という措置を取らせず、他の金融機関との合併を強力に指導した。
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