酸素効果とOERとは? わかりやすく解説

酸素効果とOER

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/08/28 16:27 UTC 版)

酸素増感比」の記事における「酸素効果とOER」の解説

分子酸素(O2)は放射線照射によって生じたフリーラジカル(R・)反応し修復不可能なペルオキシルラジカル(RO2・)を形成することによって組織初期損傷固定化する。そのため、組織における酸素分圧放射線感受性大きな影響与える。 一般に放射線組織への作用は高酸素化大きく低酸素化で小さい。これを酸素効果という。低酸素化では酸素効果起こりにくくなるので通常酸素分圧(約40mmHg)下の組織比して放射線抵抗性生じ、ある放射線効果を得るのに必要な線量通常組織比べて多くなる。これは放射線治療効果低下させる一因である。 酸素効果は間接効果をその主たる効果とするX線γ線などの低LET放射線において顕著であり、このときOERは2~3である。これは例えば、腫瘍内部低酸素領域損傷与えるには通常の酸素分圧組織比して2~3倍程度線量を必要とするということである。 逆に直接効果をその主たる効果とする速中性子線をはじめとする粒子線など高LET放射線については損傷固定酸素存在を必要としないので、OERは1に近くなるまた、LETが200keV/μm上の放射線ではOERは1になり、酸素効果はなくなる。

※この「酸素効果とOER」の解説は、「酸素増感比」の解説の一部です。
「酸素効果とOER」を含む「酸素増感比」の記事については、「酸素増感比」の概要を参照ください。

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