誤謬か否か
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 05:46 UTC 版)
「ヒトラーに例える論証」の記事における「誤謬か否か」の解説
ホロコーストに関する著書もある歴史家のダニエル・ゴールドハーゲンは、ヒトラーやナチスとの比較がすべて論理的な誤りではないと主張している。彼は著書『普通のドイツ人とホロコースト――ヒトラーの自発的死刑執行人たち』の中において、当時にホロコーストに加担したり、積極的に参加した多くの者たちや、その後のファシスト運動やネオナチ運動に参加した多くの者たちが、非難から逃れたり、ホロコースト的な側面を否定するのに、歴史的な物語を改編しようとしてきたと述べている。反ユダヤ主義ではないかという批判に対し、それはヒトラーに訴える論証だと反論するのは、イギリスのホロコースト否定論者であるデイヴィッド・アーヴィングにも見られる。 ヒトラーに例える論証に基づく主張は、実際にその主張が正しいかどうかに関わらず、政治的な対立者を貶めるためのテクニックとして用いられている側面がある。2000年にトーマス・フレミング(英語版)は、自身の反対派がヒトラーに例える論証を用いていると批判した。 レオ・シュトラウスはこれを「ヒトラーに例える論証(reductio ad Hitlerum)」と呼んだ。ヒトラーが新古典主義芸術を好んでいたら、それはあらゆる古典芸術がナチズムであることを意味する。ヒトラーがドイツ人家庭を重視していたならば、伝統的な家庭(と、その擁護者)もまたナチスということになる。ヒトラーが国民や民族について語っていたならば、愛国心や民族の誇り、あるいは国威発揚はすべてナチズムということになる。(後略) — Chronicles
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