相対論におけるエネルギーとは? わかりやすく解説

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相対論におけるエネルギー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 08:17 UTC 版)

静止エネルギー」の記事における「相対論におけるエネルギー」の解説

特殊相対性理論によれば運動する物体エネルギー次の式で表されるE = m 2 c 4 + | p | 2 c 2 {\displaystyle E={\sqrt {m^{2}c^{4}+\left|{\boldsymbol {p}}\right|^{2}c^{2}}}} ここで、 E {\displaystyle E\,} はエネルギー、 m {\displaystyle m\,} は質量、 p {\displaystyle {\boldsymbol {p}}} は運動量、 c {\displaystyle c\,} は光速である。また、運動量 p {\displaystyle {\boldsymbol {p}}} と速度 v {\displaystyle {\boldsymbol {v}}} の関係は次の式で表されるp = v E c 2 {\displaystyle {\boldsymbol {p}}={\frac {{\boldsymbol {v}}E}{c^{2}}}} これらから、エネルギー速度の関係は次の様になるE = m c 2 1 − | v | 2 / c 2 {\displaystyle E={\frac {mc^{2}}{\sqrt {1-\left|{\boldsymbol {v}}\right|^{2}/c^{2}}}}} …(式1) この式をテイラー展開すると次の様になるE = m c 2 { 1 + 1 2 ( | v | c ) 2 + 3 8 ( | v | c ) 4 + 5 16 ( | v | c ) 6 + ⋯ } {\displaystyle E=mc^{2}\left\{1+{\frac {1}{2}}\left({\frac {\left|{\boldsymbol {v}}\right|}{c}}\right)^{2}+{\frac {3}{8}}\left({\frac {\left|{\boldsymbol {v}}\right|}{c}}\right)^{4}+{\frac {5}{16}}\left({\frac {\left|{\boldsymbol {v}}\right|}{c}}\right)^{6}+\cdots \right\}} この式は、速度 v {\displaystyle {\boldsymbol {v}}} が光速に対して十分小さい ( | v | 2 ≪ c 2 {\displaystyle \left|{\boldsymbol {v}}\right|^{2}\ll c^{2}} ) 場合は、次のうになるE = m c 2 + 1 2 m | v | 2 {\displaystyle E=mc^{2}+{\frac {1}{2}}m\left|{\boldsymbol {v}}\right|^{2}} m c 2 {\displaystyle mc^{2}\,} は最初に述べた静止エネルギーであるので、結局式は次のうになるE = E 0 + 1 2 m | v | 2 {\displaystyle E=E_{0}+{\frac {1}{2}}m\left|{\boldsymbol {v}}\right|^{2}} つまり、速度小さ場合は、質量 m {\displaystyle m\,} の物体速度 v {\displaystyle {\boldsymbol {v}}} で動いている場合運動エネルギー1 2 m | v | 2 {\displaystyle {\frac {1}{2}}m\left|{\boldsymbol {v}}\right|^{2}} になるというニュートン力学と同じ結論になる。 なお、式1を導出するのに、 E 0 = m c 2 {\displaystyle E_{0}=mc^{2}\,} の m {\displaystyle m\,} に相対論的質量 m r = m 1 − | v | 2 / c 2 {\displaystyle m_{r}={\frac {m}{\sqrt {1-{\left|{\boldsymbol {v}}\right|^{2}/c^{2}}}}}} を代入するという説明なされることがあるが、正し説明とは言えない。まず、相対論的質量という概念自体にあまり意味がない相対論的質量参照)。そして、 E 0 = m c 2 {\displaystyle E_{0}=mc^{2}\,} という式は、静止エネルギー質量の関係を表している式であるから相対論的質量という質量とは異なるものを代入して、運動している物体エネルギー得られるかどうか定かではない

※この「相対論におけるエネルギー」の解説は、「静止エネルギー」の解説の一部です。
「相対論におけるエネルギー」を含む「静止エネルギー」の記事については、「静止エネルギー」の概要を参照ください。

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