狙撃手との違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 01:00 UTC 版)
軍隊において、分隊や小隊規模で運用される選抜射手に対し、狙撃手は観測手や通信手などの少人数で行動する。任務も通常の歩兵運用とは異なり、戦術、サバイバル技能や射撃面などで、より専門的技能を必要とする。服装も敵に発見されないようによく偽装され、ギリースーツを着こむこともある。逆にヘルメットは重く、シルエットが目立つため着用しない。狙撃銃も通常のアサルトライフルとは異なる高倍率照準器付きの精密射撃専用ライフルを装備する。 選抜射手の射程は部隊火力射程の800m前後であるが、狙撃手は場合によって1.5km以上の長距離から狙撃することさえある。 狙撃手は射撃ごとに要求される精度も高いため、独自に火薬を調合したり、弾頭の材質を変えたりするなど、特殊な弾薬を使用することが多い。そのような特殊な弾薬や、大口径の弾薬を使って精密射撃をするために、軍の狙撃部隊では構造が単純であり信頼性が高く、精密射撃向きであるボルトアクション方式ライフルを利用することが多い。 対して選抜射手は、歩兵分隊と行動を共にする。弾薬は小銃手と共通のものを使うと補給の便がよく、目標が多数でも対応できるようにオートマチック式のライフルであることが望ましい。そのため、歩兵の小銃を狙撃銃化したマークスマン・ライフルを装備することが多く、改造する銃は、射撃精度の高いリュングマン(ダイレクト・インピンジメント)式のAR-15系やその発展系などが好まれる。
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