特性曲線の定性的解析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 07:28 UTC 版)
特性曲線はまた、PDEへの定性的な洞察を得る上での強力な道具となる。 圧縮性流体におけるポテンシャルフローに対する衝撃波を見つけるために、特性曲線の交点を利用することが出来る。直感的に言うと、各特性曲線はそれ自身に沿った u {\displaystyle u\,} の解を意味するものであると考えられる。したがって、二つの特性曲線が交わる場合には、函数は複数値ということになりこれは非物理的な解である。物理的にはこのような矛盾は、衝撃波の構成、接線の不連続性あるいは弱不連続性によって除外することが出来る。その結果、初めの仮定を満たさない非ポテンシャルフローが得られる。 特性曲線は、PDEの定義域の一部分をカバーしないこともある。この事実は希薄化(英語版)と呼ばれ、弱い意味、すなわち積分方程式に対してのみ解が存在することを意味する。 特性曲線の方向は、上述の例で示したように、解に沿った値のフローを示すものである。この種の知識は、問題に対して有限差分が最適であるように示すものであるため、PDEを数値的に解く上で有用となる。
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