機動砲型戦闘車両
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 03:38 UTC 版)
機動砲型戦闘車両という比較的新たな装甲戦闘車両は、第2世代の主力戦車の主砲級の90~105mm程度の戦車砲で、その多くは車重の軽い装輪装甲車に合わせて低反動化された砲を砲塔に備えている。従来、装甲車が用いる対戦車兵器としては対戦車ミサイルが主流だったが、戦車以外の陣地や狙撃兵などの目標に対峙した装甲車は、他に有効な武装を持たないためにこの高価なミサイルをこういった低価値目標にまで使用することになっていた。そこで、より費用対効果を高めるため、汎用性が高く単価の安い砲弾を用いる戦車砲を備えた装輪戦闘車両が生み出された。発展途上国では高価な戦車の代替品として導入されており、先進国では空輸性や威圧感が少ないなどの利点で採用が進んでいる。装甲に重量を割けないことから防御力は低く、旧式戦車が相手であっても砲撃戦はリスクが高い。そのため、戦車に対しては、遠距離から先制発砲後、機動性を生かして離脱することが想定されており、火器管制装置(FCS)は可能な限り高性能の物が導入される傾向がある。
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