月距法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 20:16 UTC 版)
月距法(Lunar distance method)と呼ばれる古い技法は18世紀に改良された。現在は六分儀を趣味とする人や歴史家ぐらいしか使っていないが、時計がない場合や長い航海で時計の正確さが疑われる場合には十分使える技法である。月距法では、月と太陽または黄道付近に位置する恒星との距離(角度)を正確に計測する。各種誤差について補正したあとの角度は、ある時点で地球上の月が見えているどの地点で計測しても同じになる。古い航海年鑑にはその角度の表が掲載されていた。従って、それによって測定時のグリニッジ平均時がわかる。現代ではノートパソコンなどを使えば黄道近辺以外の天体を使って月との角度を計測することで瞬間的に計算することができる。グリニッジ平均時がわかれば、経度を測定することができる。
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月距法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 02:42 UTC 版)
月距法(Lunar distance method)とは、月自体の運動・位置を観測し経度を求める方法である。月食を用いる方法とは区別される。 夜、月は夜空の星々の中を移動してゆくので、ある恒星と月との位置関係は時間によって異なる。この動きを予測しておいて、基準となる地点で、ある恒星と月が最も近づく時刻を調べておく。そして航海中に観測を行い、その時間のずれから経度を求める。昼間に月が見える時は、太陽と月の角距離を調べることでも経度が求められる。 この方法はヨハネス・ヴェルナーによって1514年に唱えられた。その後ピーター・アピアンもこの方法を広めた。しかしヴェルナーやアピアンの時代には、恒星の正確な位置や月の動きについて詳しく分かっておらず、船上で月と星の距離を測る技術もなかったため、実用化には至らなかった。
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