最年少記録での全棋士参加棋戦優勝(2017年度)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:55 UTC 版)
「藤井聡太」の記事における「最年少記録での全棋士参加棋戦優勝(2017年度)」の解説
第76期順位戦C級2組は2018年2月1日の9回戦で梶浦宏孝に勝ち、成績を単独1位の9勝0敗として、最終戦(10回戦)を待たずにC級2組1位を確定させ、C級1組への昇級を決め、同日付で五段に昇段した。さらに同年3月15日の10回戦で三枚堂達也に勝ち、10戦全勝での昇級を果たした。C級2組を初参加で全勝したのは藤井が6人目であり、中学生での五段昇段・C級1組昇級は、いずれも藤井が史上初。 第11回朝日杯将棋オープン戦では一次予選・二次予選を勝ち上がって本戦に出場し、2018年1月14日の準々決勝で佐藤天彦名人に勝利した。2月17日午前の準決勝で羽生善治竜王、同日午後の決勝戦で広瀬章人八段(A級在位中)を破り、優勝した。決勝での藤井の93手目4四桂について渡辺明は「18歳羽生竜王の▲52銀に匹敵する語り草になる手」と評した。藤井は「五段昇段後全棋士参加棋戦優勝」の昇段規定により、同日付で六段に昇段した。藤井は、一般棋戦優勝・全棋士参加棋戦優勝・六段昇段の、3つの最年少記録を更新した(15歳6か月)。藤井が五段であったのはわずか16日間であり、昇段の速度に『将棋世界』の編集が追い付かないほどであった。藤井の最年少棋士記録更新・最多連勝記録更新・最年少棋戦優勝記録更新などの業績に対し、2月26日に愛知県は愛知県特別表彰を、3月23日に愛知県瀬戸市は瀬戸市民栄誉賞を贈ることを発表した。瀬戸市民栄誉賞は新設されたもので、藤井は受賞第一号となる。 4月2日に発表された第45回将棋大賞(2017年度)では、特別賞・新人賞・最多対局賞(73対局)・最多勝利賞(61勝)・勝率1位賞(.836)・連勝賞(29連勝)・名局賞特別賞(第11回朝日杯将棋オープン戦本戦決勝、対 広瀬章人)を受賞した。将棋大賞選考委員会では羽生と藤井のどちらに最優秀棋士賞を授与するかで意見が分かれたが、羽生が9票、藤井が4票となり、最優秀棋士賞は羽生が受賞し、特別賞(最優秀棋士賞と同等)を藤井が受賞した。連盟で確認できた1967年(昭和42年)度以降に記録4部門を独占したのは内藤國雄(1969年度)、羽生(1988・89・92・2000年度)に次いで3人目。
※この「最年少記録での全棋士参加棋戦優勝(2017年度)」の解説は、「藤井聡太」の解説の一部です。
「最年少記録での全棋士参加棋戦優勝(2017年度)」を含む「藤井聡太」の記事については、「藤井聡太」の概要を参照ください。
- 最年少記録での全棋士参加棋戦優勝のページへのリンク