最初の大統領任期の始まり
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「1789年ジョージ・ワシントン大統領就任式」の記事における「最初の大統領任期の始まり」の解説
ワシントンの最初の大統領任期は連合会議によって新しいアメリカ合衆国憲法のもとでアメリカ合衆国連邦政府の業務が始まると決められた日付である1789年3月4日に始まった。しかし、物流の遅延のせいでアメリカ合衆国連邦行政部の業務は事実上その日に始められなかった。その日、アメリカ合衆国の下院と上院は初めて召集されたが、どちらも議員数が定足数に達していなかったため開会は延期された。その結果、アメリカ選挙人団の投票数を数えることも承認することもできなかった。4月1日、下院は初めて定足数に達し、議会は初めて召集された。下院議員はフレデリック・ミューレンバーグがその議長に選出され、その仕事を始めた。上院は4月6日に初めて定足数を満たし、ジョン・ラングドンはその仮議長に就任した。同日、上院と下院は合同会議を行い、1789年アメリカ合衆国大統領選挙の開票が行われた。ワシントンとアダムズはそれぞれ大統領と副大統領に選出され、承認された。 ワシントンが、選挙人団によって自らが全員一致でアメリカの最初の大統領に選出されたことを知らせる公式の通知を受理したのは、1789年4月14日17時、マウントバーノンにいた時のことだった。手紙はニューハンプシャー州の上院議員で、最初のアメリカ合衆国上院仮議長であり、大統領選挙の開票を統括したジョン・ラングトンによって送られた。ワシントンは直ちに回答し、2日後の朝に出発し、上院に任命された使者で、ワシントンのもとへ大統領選挙についての内容を含む手紙を配送した、デイビット・ハンフリーズ(en:David Humphreys (soldier))とトムソンが同行した。 ワシントンはニューヨークへの行程でアレクサンドリア、ジョージタウン、到着した当日にはワシントンD.C.とボルチモアを通り、4月20日の正午過ぎにフィラデルフィアのグレーズ・フェリー(en)に到着して手厚い歓迎を受けた。ワシントンは翌朝早くトレントンに発ち、そこではさらなる歓迎が待っていた。4月23日、彼は13人の指導者とともに小さな遊覧客船に乗り、アッパー・ニューヨーク湾に流れ出る海峡のキル・バン・カル(en)を通り、そこからニューヨークに行った。ワシントンが旅をしている間、様々なボートが彼の周りを囲み、ワシントンがニューヨークへ近づいたことは大砲の発砲によって歓迎された。まず、スペインの軍艦「ガルベストン」によって13発の礼砲が放たれて歓迎され、「ノース・カロライナ」も礼砲を放ち、最後には他の大砲も発砲した。数千の人々がワシントンが到着するのを見るために水辺に集まった。ワシントンはウォール街の端にあるマリーズ・ウォーフで下車し、ニューヨーク州知事のジョージ・クリントンや他の連邦議会議員、市民からの歓迎を受けた。現在の銘板はワシントンの下車した位置を示している。ワシントンらは彼の新しい官邸ができるであろう通りであるチェリー・ストリート(en)を通った。
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