暑熱順化
別表記:暑熱馴化
暑さに順応すること、あるいは、順応させること。夏の暑さに身体が慣れる(馴化・順応する)こと。
「順化」および「馴化」は、環境の変化に応じて生物がある程度の時間をかけて適応することを意味する語である。寒い環境に慣れることを「寒冷順化」といったり、標高が高く酸素濃度の薄い環境に慣れることを「高地順化」といったりする。
初夏の猛暑・酷暑は急激な環境変化に身体がついて行けず、参ってしまいやすいが、夏の終わり頃に同程度の猛暑に見舞われた場合は相対的に乗り切りやすい。これはひと夏の間に暑さに対して身体が順化したためである。暑熱順化の有無は暑熱障害(熱中症)へのリスクの高低に影響する。急激に気温が高まる初夏は特に熱中症などへの対策が必要であり、事前に運動をして発汗を促進するなどして暑熱順化を促すといった対応が理想とされる。
しょねつ‐じゅんか〔‐ジユンクワ〕【暑熱順化】
暑熱馴化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/25 02:04 UTC 版)
暑熱馴化(しょねつじゅんか、英: heat acclimation)とは、徐々に体を暑さに順応させることである。「暑熱順化」[1]「暑熱順応」[2]とも表記される。昨今、熱中症患者が急増している要因の一つとして、専門家は「暑熱順化」が不十分な点を挙げる。
- ^ 中井誠一、新矢博美、芳田哲也 ほか、「スポーツ活動および日常生活を含めた新しい熱中症予防対策の提案 -年齢、着衣及び暑熱順化を考慮した予防指針-」 体力科学 2007年 56巻 4号 p.437-444、doi:10.7600/jspfsm.56.437
- ^ a b 岡崎和伸、「運動時の体液変化とその循環および体温調節への影響」 循環制御 2018年 39巻 2号 p.82 - 90、doi:10.11312/ccm.39.82
- ^ a b c “暑さに強い身体づくり!熱中症を予防する運動”. All About (2012年7月5日). 2012年8月9日閲覧。
- ^ a b “熱中症にかかりにくくなる「暑熱順化」”. 日経woman online (2011年7月7日). 2012年8月9日閲覧。
- ^ 信州大発”学び”のビッグバンプロジェクト e-Learning教材 暑熱トレーニング12.順化方法の比較
- ^ 『熱中症にかかりにくくなる「暑熱順化」』p2
- ^ 信州大 暑熱トレーニング8.汗腺機能3
- ^ Michael J. Buono, Kimberly D. Ball, and Fred W. Kolkhorst., "Sodium ion concentration vs. sweat rate relationship in humans". Journal of Applied Physiology. Vol.103, No.3, 01 Sep 2007, doi:10.1152/japplphysiol.00015.2007
- ^ 信州大 暑熱トレーニング9.発汗反応
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