旧型客車
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旧型客車(きゅうがたきゃくしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)の客車のうち、10系以前に製作された客車の便宜的な呼称。旧形客車とも表記する。略して旧客。在来形客車・一般形客車とも呼ばれ、その呼び方から一般形に分類されることもあるが、正式な意味で分類されるものではない[注 1][2][3][4]。
注釈
- ^ 元来「一般形客車」は50系客車で採用された区分であり、特徴としては「客室に出入口を有し、横型(ロングシート)及び縦型腰掛(クロスシート)を備え、通勤輸送に適した性能を有する車両形式のもの」を指す[1]。したがって、50系以外の客車を厳密な意味で一般形の区分に当てはめること自体に語弊がある。
- ^ 郵便車については1980年代まで製造が続けられた。中でもスユ15形の車体構造は、2001こそ10系そのものであるが、その後は同じ形式に属しながらも設計が刷新され、2002 - 2018は14系と、2019 - 2039は50系と同一となった。
- ^ 冷房化改造を受けた車両は、床下にディーゼル発電セットを搭載して冷房の電源を賄っているが、その他の電力は非冷房車と同じく鉛蓄電池から得ており、車軸発電機も残されている。
- ^ 一例として、「さくら」・「あきよし」衝突事故で20系客車が不足した時、20系客車と10系以前の寝台車が併結した事例があった(「さくら (列車)#さくら・あきよし追突事故の影響」・「Template:Ubasakura 1962.1.7」も参照)。のちに急行列車への進出に際して旧型の荷物車を併結する事情と牽引する機関車の制約を解消するため、電源・荷物車であるカニ21形の荷物室に空気圧縮機を設置し、電源専用車に改造したカヤ21形が登場した。
- ^ 実際の運用でも急行「きたぐに」では12系客車と旧型のグリーン車との併結運用が存在した。Template:Kitaguni 1978も参照されたい。
- ^ この制約を緩和するため、50系と併結する旧型荷物車の中には元空気溜管を引き通した車両も存在し、それらは区別のため記号番号の前に四角で囲ったMRの文字を添付していた。
- ^ 自車のみに供給する方式であった。
- ^ たとえばスロ54形については冷房改造が行われた時点での冷房化は分散式冷房装置による改造以外に方法はなく、重量化も避けられなかったため、さらに軽量化のためにTR23形台車に交換。このため乗り心地が低下した。
- ^ 普通車の冷房化に際しては12系客車による置き換えで対応している。
- ^ 後に電気暖房を取り付けた車両もあり、改造を受けた車両は重量化したため、スハ40形となった。
出典
- ^ ネコ・パブリッシング『JR全車輌ハンドブック2009』 p. 15
- ^ a b c JTBパブリッシング 岡田誠一『国鉄鋼製客車 I』 p. 239
- ^ a b ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』No.336 p. 9
- ^ a b c ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』No.412 p.73
- ^ ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』No.336 p. 9-10
- ^ ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』No.355 p. 118
- ^ 日本交通公社出版事業局 『国鉄車両一覧』p.206 - 207
- ^ 誠文堂新光社 岡田直明・谷雅夫『新版 国鉄客車・貨車ガイドブック』 p.28
- ^ 交友社『鉄道ファン』No.413 p 50
- ^ イカロス出版『J-train』Vol.25 p.27
- ^ イカロス出版『J-train』Vol.25 p.26
- ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.885 p.66
- ^ a b 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.885 p.67
- ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.885 p.69-p.73
- ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.885 p.73 - p.74
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