新古典派価値論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/17 14:44 UTC 版)
1870年以降に登場した新古典派経済学では、価値論ないし価値の理論theory of valueは価格の理論にほかならない。たとえば、ジョン・ヒックスの最初の著作『価値と資本』およびG.デブリューの『価値の理論』は、いずれも競争市場における価格理論である。ただし、価値の理論は相対価格を、価格理論(theory of prices)は価格水準に関する理論と分けて考えられることがある。 新古典派価値論の考え方を最初に明確にしたのはウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズである。新古典派の経済学者たちは、古典派が供給条件を重視したのに反発して、需要側の主観的な評価が価値を決めると主張した。新古典派の集大成者といもいわれるアルフレッド・マーシャルは、価格は供給曲線と需要曲線の交点に定まる、はさみの二つの刃が噛み合って布を切るとき、どちらの刃がきったというのが意味のないように、需要・供給のどちらがか価値を決めるという主張は、根本的には誤りであるとした。
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