放射性核種の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 09:12 UTC 版)
自然界には約300の核種の存在が知られており、そのうち約270種が放射能を持たない安定した核種で残り約30種類が放射性核種である。放射能をもつ核種である放射性核種の崩壊生成物は放射生成核種(Radiogenic)と呼ばれる。 天然の放射性核種には3つの種類がある。第1は、半減期(T1/2)が少なくとも地球の年齢(約46億年)の10%に達するものである。これらは太陽系の形成以前の恒星にて生じた原子核合成の残りかすである。例えば、ウラン238(T1/2=4.5×109)、ウラン235(T1/2=0.7×109)などが天然に存在するが、ウラン235は、ウラン238に対して138倍も稀少である。第2はラジウム226 (T1/2=1602) などである。これらはウラン238、ウラン235やトリウム232などの第1のグループの放射性崩壊の連鎖により形成されるものである。第3は炭素14といった核種で、別の核種から宇宙線による核破砕により生じる。 核実験や原子炉などで人工的に生成可能である核種は2000種類以上知られており、理論上存在が予想されているものを含めるとその数は約6000種類にも上る。
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