捕獲に対する姿勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 09:23 UTC 版)
日本では仏教の教えにより鯨の命を取ること(殺生)を忌み嫌うため、漁師たちは鯨が絶命する際に「南無阿弥陀仏」と念仏を唱え、また、その命を奪ったことを秘したり、各地で鯨の供養を行い、その供養塔が建立されている。 一方で、前述の通り各地方に残る舟唄ではセミクジラに限らず子持ち鯨の捕獲を祝い事として賛美する風潮が見られ、生類憐れみの令でも鯨類は保護対象から除外され捕獲に歯止めがかかることはなかった(親子の情を持ち憐みの令の対象種に該当する要素を持ちながらも、当時の知見では魚類に分類されていたとされるが、1758年には京都で発行された自然史論文にて、鯨類は哺乳類であると分類されていた)。また、上記の供養塔や供養仏も仏職者が始めたものであり、古式捕鯨が盛んであったほぼ全ての地域で、鯨の怨念や祟りといった超自然現象的な影響により、村の人口や鯨組の家系に悪影響が出た為に仏職者によって諌められたという昔話が伝わっている。
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